ヒトの体に刻まれた声に耳を澄ます
美と健康を通して地球環境浄化(^◇^)地球の応援団
団長こと鳥辺康則です。
皆さんは「三木成夫」と言う人物をご存知でしょうか?
すでに亡くなられた方ですが、独自の視点で生物進化の痕跡を追い、人体の中に宇宙を見た伝説の解剖学者です。
この人の考え方が私は好きです。
人間の神秘的な部分をとことん解明しようとして追求した1人とも言えるでしょう。
生まれてくる時から神秘といえます。胎児の世界で生命の進化が繰り返される。
ヒトの胎児は「受胎から30日を過ぎてわずか1週間で、1 億年を費やした脊椎動物の上陸史を夢のごとく再現する」と言う言葉を三木先生は残しています。
受胎 32日目の顔には魚の面影があり、エラ孔の例があって、手はヒレの形をしている。
34日目になると両生類のカエルの顔に、36日目に爬虫類の面影になる。
心臓には隔壁ができ、つまり空気呼吸の準備が整った「上陸」の再現を準備します。
体が水中仕様から陸上仕様になると言う生命進化上の劇的変化に必死で対応し耐える苦闘が、ちょうどその時期「つわり」となって母体に現れます。
そして38日目にようやく哺乳類の顔になる。
血液と言う形で本来海の中にあった何かを体内に持ち込んだと言う話です。
実際に母胎の中にマイクを入れて音を拾うと、血液を流れる血の音がまさに波の音に近いのです。
このことは今では多くの方がご存知だと思います。
この誕生の神秘! 1億年の進化を全て体験して世に生まれてくる。すごいと思いませんか?
また、人の呼吸にも太古の海辺のリズムが刻まれている。
太古の昔、海の中の生き物が上陸し、海の浅瀬に転がって長い暮らしを送っていた時、呼吸は寄せては引く海のリズムと共にあったに違いないと言う三木先生は言っております。
海辺では数十秒ごとに潮の満ち引きに加え、月の引力によって1日2回の干潮・満潮があります。
さらに太陽と地球の関係で昼と夜が繰り返されます。
そして太陽に対する地軸の傾きで春夏秋冬の四季がある。
つまり海辺には干潮、昼夜、四季が作り出すリズムがあり繰り返され、そのリズムが私たちの体に全て刻み込まれていると言うことです。
無意識の中で繰り返し刻まれたリズムに人間は支配されていて、その時に起こる「そこはかとない感覚」みたいなものを三木先生は「こころ」と表現しています。
それは地球と月と太陽と、もっと大きな宇宙とつながって対応しているわけで、そこがとっても大事なのです。
脳で考える意識とは別ですし、感情とも別。喜怒哀楽は脳にスイッチがあり、ある種の無意識も脳の働きですけど、でも人間が持つ「こころ」には、それではすくいきれない、もっとそこはかとない何かがあると三木先生は言っています。
そもそも体ができてきた由来を考えたときに、先ほど書いた波のリズムと体のメカニズムが対応しているのと同じで、すべての内臓が宇宙とつながっていると三木先生は考えていました。
三木先生は、ヒトの体内を「植物性」と「動物性」とに区分して、植物性器官こそ生の営みの根源であると強調されています。
植物性器官とは栄養やエネルギーを体内に取り込み、呼吸→循環→排出と言う流れで生きる力の働きをする部分、つまり内臓を示します。
動物的器官と言うのは知覚→伝達→運動と言う1連の機能を担い、餌を知覚する目や耳、それらをとらえるための指令を出す脳と、指令をキャッチして働く骨や筋肉を指します。
ヒトの体の真ん中には、口・胃・腸・肛門と1本の管がデンとあって、それが吸収し消化し排泄すると言う生命の営みの中心。
現代文明、現代社会が人体の中で圧倒的優位に置いているのは「脳」ですが、三木先生は内臓 とくに「腸」が圧倒的優位と考えているのです。
確かに「脳はバカ!腸は天才!」と言う本がありましたよね(^◇^)
独特の面白い考えだと思いませんか?
三木先生が生涯問い続けたのは「人間とは何か」と言うことです。
「三木成夫の世界」と言う本を読んでいると、止まらなく人間と宇宙のつながりを感じます。
よかったら読んでみてください。
美と健康を通して地球環境浄化(^◇^)
地球の応援団長こと鳥辺康則です。
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