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恐ろしくて現実的な映画「ハッピーエンド」を観て思うこと

美と健康を通して地球環境浄化(^◇^)

地球の応援団長こと鳥辺康則です

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鳥辺康則(とりちゃん)の生い立ち

「白いリボン」と「愛、アムール」で二度にわたってカンヌ国際映画祭の最高賞「パルムドール」に輝いた巨匠 ミヒャエル・ハネケの最新作の映画を観てきました

映画のタイトルは「ハッピーエンド」ですが、登場人物誰ひとりハッピーな人はいない(笑)人間像が描かれた映画でした

アンハッピーだけではなく恐怖さえ感じるホラー映画以上の恐怖を感じた映画でした

まっ「ファニーゲーム」の映画も全然ファニーではなかったので、ハネケの反面教師的な意味合いのタイトルだと思います

不穏なオープニングから衝撃のエンディングまで視聴者の不愉快さをかきたてるとても衝撃的な内容です

まだ見てない人のために衝撃のラストは書くのをやめときますね(笑)

この映画に影響与えた実話は、長女が母親に薬物を飲ませ、その変化をネットに書き込んでいたと言う新聞記事です

リアルに考えさせられる家族のあり方


現実世界の家族の問題点や社会の無関心さを強烈に映し出している映画だと思います

印象的なシーンが、家族が同じテーブルを囲み、食事をしても、それぞれの思いには全く無関心

家族一人一人が心の闇を持っており、それがリアリティーの中で展開していくのです

・名家の大富豪である老人ジョルジュは、お金には困らない生活を送っていますが心の中は完全に廃棄になっています

しまいには死ぬことへの願望が強まり自殺未遂を起ます

どんなにお金があって、立派な家に住んで、周りの世話をしてくれる人がいても満たされない闇がある存在です

・その娘であるアンヌは、建設業者の社長として活躍する一方で、現場で起きた事故がキッカケになり労働問題に四苦八苦しながら闇を抱えている

・その息子ピエールは、母の建設会社で働いているが期待に答えられずいつも暴挙に働き周りを困らせる存在

職場を放棄するだけではなく、大切なパーティーなどに移民の方々を連れてきて周りをパニックにさせる闇を抱えた青年です

・アンヌの弟トマは、医師として活躍する反面、生まれたばかりの赤ちゃんを抱える一家の大黒柱

しかしその実態は常に心が満たされず不倫相手と情事を繰り返す闇を持った男性です

そして今回の映画で主人公的にSpotlightが浴びるのがトマの娘エヴです

オープニングから、スマートフォンの撮影画面に映し出されるバスルームの女性、そしてハムスター

画面上に写し出されるチャットによると、女性はエヴの母親である

次の画面ではハムスターに強い精神安定剤を与え殺してしまう映像が出ます

そして最後はその強い精神安定剤を母親に与え「一丁あがり!」とチャットをするのです

実の母親に毒をもって殺してしまい、その後父親であるトマに引き取られます

劇中いちどもニコリともしない13歳のエヴを中心に現実にあり得る人間の闇の部分をえぐり出した内容です

家族とは社会の核であり、家族を語る事は同時にその集約である社会を語っている映画でもあります

労働問題や移民問題もふくめて他人に無関心になった現代の人間たち

誰もが持つ秘密と差恥心を描き出していると私は思います

SNSがキーになっている作品です


この作品の中では、携帯によるSNSが重要な役割を果たしています

特に頻繁に使われるテキストの量は見ている側に圧迫感を与えるほどです

監督から見た現代の闇のひとつに、ソーシャルネットワークは人間関係に大きな影響及ぼしていると言うメッセージだと思います

現実に街に出てカフェに行ってみると、周りの家族やカップルは、たいていは皆スマートフォンを見ていて、たいした会話もしていないのが現実です

スマートフォンなしではもう生きていけない時代も事実です

それは便利で素晴らしいことですが、大きな危険性があると言うメッセージです

人とのダイレクトなコンタクトを失い、完璧に自閉症的になる

インターネットで何でも世の中のことを知ることができる時代ですが、それらは表面的なものだけで、実際に体験したことではない

それはリアリティーとは全く関係がない世界である

結局我々は何も知らない、見ていないのと同じと言うことです

私はSNSのつながりからリアルなつながりにすべきだと思っています

何故かと言うと最終的には人と人との関わりや、人への興味が大切だからです

映画の中での監督が言わんとしているソーシャルネットワークへの脅威はわからないわけでは無いですが、結局は一人ひとりの考え方にあると思います

リアルがあるからSNSが活かせると私は思っています

しかし世界的にはSNSはリアリティーの希薄さ、客観的視点の持ちにくさなどによって、ネット空間と心の中との境界が曖昧になってしまっていると言われています

決してここでは書けないラストのエンディングを見たときに深いものを考えさせられます

よかったら実際に映画館に行ってこの映画を見て、家族とは? SNSとは?人の秘密や闇とは?を考えてみたらいかがでしょうか

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