日本もようやく4月から農薬の規制強化が始まります
日本は世界の他の国々と比べても農薬大国と言われています
農薬の使用量や種類もとてもたくさんで、それらの実態が消費者にあまり知らされてません
株式会日向の鳥辺康則です(^◇^)
そんな中ちょっとだけ嬉しいニュースが流れてきました
それは農薬取締法の改正によって4月から農薬の安全性評価が日本で厳しくなると言うことです
虫や鳥などの生態系への影響、何より人体への影響を与える農薬の規制が世界で厳しくなってることを受けての日本の遅ればせながらの判断です
欧米では2013年ごろからネオニコチノイド系農薬やグリホサートへの規制を強化し、販売禁止とする国や自治体が増えています
日本は残留基準値を段階的に緩和し世界に逆行する対応をとってきました
しかし、虫や植物の体内に残った農薬が人の健康や生態系に及ぼす影響を分析した研究結果が世界で発表され、消費者から規制を求める声が高まったのです
そんな中満を期しての規制強化です
農薬メーカーは、農薬を使う人や生態系内にある動植物にどんな影響与えるかを調べる必要があります
農薬の成分が生態系に害を及ばさないかどうかを調べ、毎年報告しなければならないのです
これまでは主に河川が中心で、農薬をまいた後田んぼや畑から川などに流れている水を通じ魚などに影響が出ないかを中心に調べられていました
今回の規制強化により、4月からは生態系全体の影響重視し昆虫や鳥など陸上の動植物が影響がないかも調べなければならないのです
背景には米国の農薬に対しての規制強化を受けて日本も右にならえと言う形で動いたと言うことです
米国では環境保護局(EPA) が15年、指定した農薬について安全性の再評価が終わるまで承認しないと表明しました
再評価には2 〜3年で終わる予定でしたが、実際には影響が大きく5年経った今でも結果が出てません
それを受けて日本でも来年から農薬の有効成分の安全性について、15年を期に最新の技術で再評価する制度を導入することが決まりました
当初は、ネオニコチノイド系農薬など出荷量が多い14品目が対象になります
しかし、本当にこれで正しい評価がされるのでしょうか?
規制強化の中身が明確でないので結局は変わらないのではないでしょうか?
今回の改正の概要を見れば、規制強化の度合いは明示されていません
どれだけ削減されるのか?問題になってる農薬が登録を抹消されるのか?などは全く見えない状態です
あくまでも、「最新の科学的根拠に照らして安全性等の再評価を行う!」と言うものです
日本では、ネオニコチノイド系農薬も鳥や哺乳類などに対し安全だと言うことを言い続けてきました
他の国では、ニコチンに似た成分を含むネオニコチノイド系農薬は、植物や虫の神経に作用すると明確に発表されています
科学者の間では、ミツバチの大量死との関連が指摘されているのも事実です
しかし、日本ではどのような科学的根拠に照らしての安全性が調べられたか明確にされず鳥や哺乳類等に対して安全だと言い切っているのです
農薬は本格的に普及してから70年程度しか経っていません
その期間の中で新しいの農薬も次から次えと登場してきています
つまり長期的な生態系や人体への安全性は絶対に確立していないのです
農薬の影響について「想定外」が起こることを考慮してEUでは原則使用を避ける政策がとられています
また意外と知られてないのですが今回の改正には「ジェネリック農薬の申請の簡素化」と言う項目も盛り込まれています
先発農薬の成分・安全性が同等であれば提出すべき試験データを免除すると言うことです
ジェネリック薬がそうであるように、先発のものと同等と判断されていても、ものが違えば効果が異なるのは当然であり「想定外」がないと断言できるわけがないのです
一見規制を強化するように見せて、名前を書えたグリホサート農薬やネオニコチノイド系農薬が知らぬ間に普及する危険性があるのです
日本では今の科学的根拠では安全だと言ってこれらの農薬が平気で使われてます
規制が強化されても、検査方法の不透明さや農薬メーカーなどの癒着や隠蔽などが絶対になくならないとは言えないのです
つまりは米国を始めとする他国が規制を強化する中で日本もとりあえず規制強化しましょうと言う風にしか見えません
仮に今回の規制強化でネオニコチノイド系農薬やグリホサート農薬が生態系や人体に影響があることが判明し、使用禁止になった場合今まで許可していたことの責任が誰が取るのでしょうか?
医薬・農薬大手の独バイエル(米モンサントを買収)は、主力の除草剤に発がん性があるとして米国だけでも4万件以上の訴訟が起こされています
日本でも多くの訴訟が起こってもおかしくないのです
それを思うと本当に正しい評価がされるのでしょうか?
このニュースを聞いて喜んだ方もいるかもしれませんが私はまだまだ油断禁物だと思っています
そんなことを思ってブログに書きました
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