戦国時代の真っ只中に現れた「老子」がつかんだものは何だったのか?
日本でもよく読まれている「老子」にはどんなことが書かれているのでしょうか?
戦国時代の真っ只中に現れた哲学者の教えとは?
株式会社 日向の鳥辺康則です
実は「老子」は実際に存在した人間であったかどうかも疑問視されているのです
中国の言い伝えによれば、紀元前6世紀頃の人間とされており道教においては神格として崇拝され三清の一人「太上老君」の神名も持っています
「老子」の呼び名は「偉大な人物」を意味する尊称と考えられています
書物『老子』(またの名を『老子道徳経』)を書いたとされるがその履歴については不明な部分が多いとされているので実在していないと言われてます
どちらにしてもたくさんの名言を残したことには変わりがありません
現実を現実として、あるがままに受け入れなさい。物事をそれが進みたいように、自然に前に流れさせてやりなさい
優しくなりなさい。そうすれば勇敢になれる。つつましくなりなさい。そうすれば広い心を持てる。人の前を行かないようにしなさい。そうすれば人を導く者になれる
今持っているものに満足し、ありのままの姿を喜びなさい。何も欠けていないと悟れば、全世界が自分のものとなる。
詳しく知りたい方はこちらを参照⬇︎
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ちょっと調べるだけで老子の名言はたくさん出てきます
老子の思想を基礎とした思想が「道教」
老子の思想といえば、道教の頭文字にもなっている「道」ですよね
道とは、世の中のありとあらゆるしがらみから抜け出し、常に心穏やかで、心豊かに暮らせる境地のことを指すと言われます
そして老子を読んでて感じることがあります
それは「物事は、人間の意志や行動だけでどうこうなるものではない」「人間の次元を超えたところにこそ、物事を左右する力が存在する」という考え方です
当時の戦国時代は各国の王や知識人は、富や領土へのあくなき欲望の中で戦争や権力闘争を繰り返えしてました
天といった人間を超えたものに従うよりも、自分自身が行動を起こし、競争の世界に飛び込んで勝利するほうがはるかに大切だと考えていたのです
本音としてはこんなところです
「占いをする暇があったら、政策や戦略の一つも立てたほうがいい。物事の結果は、自分の行動次第でどうとでもなる。天など知ったことか!」
そんな時代の中で老子の思想は異端だったのです
彼は当時誰もが信じていた「もっと富を」「もっと名誉を」「もっと行動を」という価値観から精神的に距離をとり、無欲の境地に立つことのできた人物だったということです
彼は日々の出来事の奥に現実を司る「あるもの」があることを直感します
これこそ『老子』の教えの根幹である「道」
古の人々の信じた天の正体だったんだと思います
「道」の根本法則です
「より多くを求めて行動する人間は、決まって苦しんでいる」
「練りに練ったはずの計略も、簡単に破綻する」
「強いはずの権力者が、簡単に殺されていく」
「無名の庶民の中にも、幸せそうな人がいる」
なぜなんだろう?
そこで導きだされるのが次のようなことです
「プラスの世界に生きる者にはマイナスが与えられ、マイナスの世界に生きる者にはプラスが与えられる」
簡単に説明すれば「プラスの世界」とは競争の世界、「マイナスの世界」とは不争の世界のことです
プラスの世界にいる限りは、その人間がいくらうまく行動をしようが、いずれは不幸になるし早く死ぬ
彼に言わせれば当時の権力者や知識人は人間の意志と行動の力を盲信するあまり、この法則の持つ力に気がつかずに死期を早めている愚かな人間ばかりだったと言うことです
目には見えませんが世の中には法則があり、その法則 に則って行動する限り必ず道はあると言うことです
道は無為自然が故に無限大の道となる
人間の知識を超えた高次元の存在があったと言うことを当時から示していたのです
その天の持つ力を尊重する古の教えを実践することそのものがいかに大切かと言うことを伝えていたのだと思います
名言ばかりがクローズアップされますが、全てを読んでいると彼なりに伝えたかったものが感じられます
そんなことを感じたので今回はブログに書きました
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