過激な「シードビジネス」がもたらした負の遺産は今でも続いている
アメリカの代表的企業の一つだった総合化学メーカーであるモンサント
2018年に医療・農薬大手バイエルに買収されて表舞台からは消えたみたいになっています
株式会社 日向の鳥辺康則です(^◇^)
だがモンサントが作り出した化け物みたいな除草剤製品(ラウンドアップ)に含まれる発がん性物質は、自然環境や食品そして私たちの体内にも残っています
また、除草剤に耐性のある遺伝子組み換え種子は現在も幅広い作物に使用されています
その結果家畜の餌となり、甘味料や増粘剤として幅広い加工食品にも使われているのです
モンサント社はもともと、人工甘味料サッカリンとカフェインをコカコーラに販売して急成長を遂げた会社なんです
そしてその資本をベースに工業用化学品の分野に進出したのです
そこで造り出されたものは、極めて有害で環境残留性の高い化学物質ポリ塩化ビフェニル(PCB)や米軍がベトナム戦争で使用した枯葉剤などなんです
そして大ヒット商品が生まれることにそれぞれの製造を子会社化し企業を巨大化していったのです
そして最後にたどり着いたのが遺伝子組み換え作物です
種子を支配したら世界を制する!
その中で石炭や石油などの化石燃料でできた有毒な化学物質で大儲けしたベースになってるモンサント社と最先端のバイオ技術で種子を支配する新しいモンサント社と分けたのです
モンサント社は看板商品であるグリホサート除草剤「ラウンドアップ」を製造しながら、もう一つの会社でラウンドアップに耐性のある作物の開発にも取り組んでいるのです
こうして完成されたのが遺伝子組み換え作物(種子)の「ラウンドアップレディー」なんです
そして特許で保護されたプレミアム価格の趣旨は極めて利益率の高い収入源になったのです
実際ラウンドアップレディーは90年代半ば以降アメリカの農場を独占しました
とうもろこし、大豆、綿花の3大作物で広く採用され、現在では全米の農地面積の半分以上で使われているのが現実です
もちろんその種子を使ってない所では除草剤を駆除しなきゃいけなくなるのでラウンドアップの売り上げも急激に伸びたんです
そうやってモンサントがバイオ企業として大きく成長していったのです
しかし自然界は常に変化し続けるのです
ラウンドアップに耐性を持つスーパーウィード(雑草)が登場したのです
そこでモンサントはさらなる強力な除草剤の開発に着手しました
ラウンドアップの原料の一つであるリン酸が採掘されるアイダホ州の鉱山周辺は、土壌と地下水が危険な薬物と放射性物質で汚染されている事実もあります
なぜラウンドアップレディーを使うのか?
収穫量が倍増するからです
化学薬品を製造するモンサント社はPCBの人体や環境への有害性が立証された後も長い間販売を止めませんでした
そして最先端のバイオ技術を用いた新しいモンサント社は、ラウンドアップに続くジカンバ系除草剤を開発しました
その後ジカンバ系除草剤が環境汚染を引き起こすことが内部文書で指摘されても、その製造販売を続けているのです
モンサント社はラウンドアップを2023年までに販売を中止すると言っています
しかしそれに代わる被害をもたらせる除草剤が既に作られているのです
つまり古いモンサントはバイエルに買収されましたが、バイオテクノロジーを用いた新しいモンサント社はいまだに遺伝子組み換えされた種子を握っていて世界を牛耳っているのです
これが現状です
どこまでも利益追従する中で環境の事や人間の健康のことを後回しにしている企業なんです
映画やドラマになるような話ですが事実です
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