コロナ禍で市販の「解熱鎮痛剤」が売り上げを伸ばしていると言われています
新型コロナウィルスのワクチン接種に伴い市販の解熱鎮痛剤が売り上げを伸ばしていると言うニュースを聞きました
2021年8月の解熱鎮痛剤の売り上げは前年対比で7割も増加してると言うことです
株式会社 日向の鳥辺康則です
ワクチン接種後の副反応に備えて購入してる人も多いかもしれません
ドラッグストアで手軽に入手でき安全なイメージがある解熱鎮痛剤ですが気をつけなければなりません
実はかなり強い依存性があり中には劇薬も含む危険なものもあるのです
一般的に痛み止めなどと言われて手軽に飲まれている薬ですが、薬には必ずリスクがあることを知らなければならないと思います
解熱鎮痛剤のなかでもトップレベルに危険なのが、ブロモバレリル尿素という劇薬成分が入ったタイプだと言われてます
市販薬では『ウット』などがそれに当てはまります
ブロモバレリル尿素は依存性がきわめて強く離脱が非常に難しい成分で、自殺に使われることすらある劇薬です
では、ブロモバレリル尿素以外の成分なら安全なのか?
いいえ、すべての痛み止めには基本的に依存性などのリスクがあります
まずは種類ごとの効果とリスクを正しく把握することが大切です
市販の解熱鎮痛剤は、大きく分けて2種類あります
1つ目は、頭痛、生理痛などの痛みや炎症を引き起こす物質を抑えるエヌセイズというタイプです
解熱や鎮痛の作用に加えて抗炎症作用があり、新型コロナワクチンの副反応を抑えるのにも適しているが、中~長期間服用を続けると胃腸障害や腎障害、血圧上昇、心臓への負担などのリスクもあります
また、使用しているうちに痛みに対して神経が敏感になり、弱い痛みでも強い痛みとして感じてしまうようになる「薬の使いすぎによる頭痛」を引き起こすこともあると言われます
つまり頭痛のために飲む薬によってさらなる頭痛が引き起こされると言うことです
実際にあるクリニックに来られるお客様の頭痛外来原因第3位が薬物乱用頭痛と言う結果もあります
エヌセイズというタイプの薬には、箱などにアスピリンやイブプロフェンといった有効成分が記されています
代表的な市販薬としては『バファリンA』、『イブ』、『ノーシン』、『セデス・ハイ』などがあります
2つ目のタイプは、脳に働きかけて解熱と鎮痛に効果をもたらすアセトアミノフェンという成分が入ったものです
胃腸や腎臓への副作用も少なく、エヌセイズよりも安全といわれています
とはいえ薬物乱用頭痛は起こりますので、日常的な服用は避けるべきです
またエヌセイズのような抗炎症作用はないため、新型コロナワクチンの副反応を抑える効果はエヌセイズより低い可能性があります
アセトアミノフェンが入っている市販薬には『タイレノール』、『バファリンルナJ』、『ラックル』などがあります
どちらにしても薬には必ずリスクがあります
一時的な服用は仕方ないとしても、連続しての服用や長期服用は避けた方が良いと私は思っています
特に日本の高齢者はたくさんの薬を飲んでいます
厚労省の統計によると、75歳以上で「5種類以上」の薬を処方された人は40.7%(院外)に上ります
65~74歳では同27.2%、40~64歳では同22%
薬の種類が多いほど、飲み合わせにより薬が効きすぎる、あるいは効果を打ち消しあってしまう可能性が高まります
また、高齢になると肝臓や腎臓の薬を代謝・排泄する機能が低下し、薬が体内に長く留まるようになるため、薬の副作用リスクが高まります
多剤併用は社会的な問題になっており他国ではほとんど三錠以内の処方しか認められてません
病気で死にたくなるのではなく薬の副作用によって死亡されるケースもあるのです
薬は場合によって必要なものだと思いますが、正しく理解してリスクを知った上で飲んでほしいと思います
サプリメント感覚で飲む若者も増えてますが、本当に危惧しています
そんなことを感じたので少しブログに書きました
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