人間は「バイアス」によって多くの決断をしている場合が多いと思う
最近、巷でよく聞くバイアスという言葉です
一体どういう意味なのでしょうか?
株式会社 日向の鳥辺康則です
生きていく過程において人は、多くの場合は無意識のうちにさまざまな「バイアス(偏見や先入観など)」や「思考の不具合」に翻弄されてしまうんです
それぐらい偏見や先入観・過去の経験、体験から来る固定概念・常識などに振り回されていると言うことです
いいとわかっていても人は変化につながる行動はなかなか起こさない
これはいいとわかっていても行動しないだけでなく、やめなければと思っていてもなかなかやめられないケースもあります
これは「現状維持バイアス」と言うものです
現状維持バイアスは行動経済学で頻繁に出てくる用語で、ざっくりいうと人は未知のものを避け現状を維持したくなる傾向が強いということ
変えなければいけないと知ってて変わりたくないと言う思いが強くなる
やめなければいけないと思っていて、やめられない感情が強くなる
変化しなければいけないのに、変化を恐れたり嫌ったりするんです
商売と言うものは問題解決であれ・理想実現であれ、何かに対するソリューション(解決策)を提供することだと思っている
しかし、解決すると言う事は変化すると言うことなんです
そこに対して現状維持バイアスが強く働く
絶対的に環境にも良いし、お客様の髪や頭皮にも良い
さらに従業員の手荒れ問題も解決する結果の出る商品があっても導入しない美容室の心境はこういうところにあります
ここが難しいところで、いいソリューション(解決策)やいいオファーだとわかりながらも顧客は変化につながる行動はそう簡単には起こさないんです
一度契約したら同じ新聞を続けて購読したり、プロバイダの乗り換えでも得だとわかりながらも手続きの面倒さから変えられなかったりするものなんです
特にサブスク(サブスクリプション=継続契約)型ビジネスモデルでは、乗り換えを促すのは心理的な抵抗が大きく難しいものと言われています
また、「ネガティブバイアス」と言うものもあります
人がネガティブな情報や出来事を重視してしまう傾向のことを言います
人は良い情報よりも『ネガティブな情報』に過剰に影響される
いい例がオンラインストアでなにかを購入しようとするとき参考にするレビューです
仮に5つ星がついた4件のポジティブなレビューが並んでいたとしても、残り1件のネガティブなレビューがどうしても気になってしまったりするものです
SNSのコメントなども良いコメントがたくさんあっても、ネガティブコメントが1つあるとそっちが気になりますよね
心理学の分野には人はポジティブな情報よりネガティブな情報を重視すると実証した実験がたくさんあります
しかもその傾向は製品だけでなく人を見定めるときにも当てはまります
人の良い部分を見るのではなく、欠点を見てしまう傾向にあります
たくさんの成功事例の成果よりも、失敗のことを引きずることも同じです
実際に行われたアメリカの実験もあります
「脂肪25%」よりも「赤身75%」を健康的に感じてしまう実験です
脂肪25パーセントというとかなり身体に悪そうに感じます
なにしろ目の前の肉の4分の1が間違いなく脂肪だと明示されているからです
ところが、赤身75パーセントとなると意味はまったく同じでもずいぶんと健康的で身体によさそうに感じます
そして、2つのグループに分けてそれぞれをのお肉の説明をした後に調理をしてもらい食べると言う実験です
その結果、脂質25%と説明して調理してもらったお肉の評価は「脂っこい」が圧倒的に高かったのです
そんなふうに、私たちは常にバイアスに振り回されているのです
そんなバイアスが、すべての人に働いていると言うことを知るだけでも大きな変化です
知っておくとバイアスだとわかるからです
バイアスがダメなのではなく、バイアスが常に働くということを理解することが大切です
その上で客観的に自分を見て決断することです
変化を起こすには行動が必要
ネガティブな部分よりもポジティブな部分に視点を向ける
客観的に見るとそのようなことができます
そして、それがとても大切で振り回されない人生を送るには不可欠ということです
そんなことをちょっと感じたのでブログに書きました
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