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「国産」表示が信用できない産地偽装はなぜなくならないでしょうか?

時流は「秘密」から「公開」へと完全に移行したと思っています

嘘やごまかしは必ずばれる時代になってきているのです

株式会社 日向の鳥辺康則です

宗教と政治の関係や芸能人の不倫問題、様々なスポーツ団体のパワハラや横領など次から次えと秘密が暴露されていく時代です

そんな中でもう一つ公開されてしまったのが産地偽装問題です

熊本のアサリ事件を発端として様々な食べ物が偽造されていることがバレました

農林水産省が2021年10月から12月末まで行った調査では、「熊本県産」として販売されたアサリのDNAを調べたところ、31点のうち30点、実に97%に「外国産が混入している可能性が高い」との判定が下されました

2020年の熊本県産アサリの年間漁獲量は21tしかないにもかかわらず、農水省がサンプル調査を行ったわずか3カ月の間に「熊本県産」として販売されているアサリが推定2485tもあったとされています

アサリは中国から輸入して日本の沿岸にまきしばらく待つことで「国産」を名乗っていたのです

違法のように思えますがこれは「長いとこルール」の悪用なんです

国の基準では、輸入した生鮮食品には「原産国名」を、国産の食品には「都道府県名」などの表示を義務付けています

しかし2か所以上で飼育や栽培をした場合は、生育期間が長い場所を原産地として表示するという「長いところルール」が適用されるのです

日本国内の池で養殖されたウナギは「国産ウナギ」を名乗れるが、実はその稚魚の多くは外国から輸入されたもので2019年は75%が輸入稚魚だったそうです

他にも中国で植菌し、日本で収穫したシイタケは「国産」になるのです

アサリはこのルールを悪用しているのである

アサリやうなぎ以外にもたくさんあるんです

でも完全に消費者を騙してますよね

本人たちは偽装だと思ってないのかもしれません

そもそも日本人は「国産」と言う表示にとても敏感です

日本人は国産を積極的に選ぶ傾向があり、2020年に日本政策金融公庫が全国の20~70歳代の男女2000人を対象に行った調査では、74%が国産にこだわっていると回答しています

逆に中国産や北朝鮮産と言う表示に対して積極的に買わないようにしている人が80%以上でした

買うときに産地を気にしてると言うことです

しかしその産地が嘘だとなったら・・・

業者さんだけが悪いのでしょうか?

日本人の「安さ」への執着は世界トップレベルといわれています

東京大学の渡辺努教授の研究室で行ったアンケート調査で「スーパーでいつも買う商品が値上がりしているのを見たときどうするか」と尋ねたところどう答えるか?

アメリカやイギリスなどの消費者は値上がりもやむなしと受け止め高くなった商品を買うと答えました

一方、日本の消費者はその店で買うのをやめ、元の価格で売っている別の店を探すと答えたそうです

「安さ」への執着が賃金を停滞させ、「安い国産」を実現するための産地偽装が大量発生している1部の原因になってるのではないでしょうか?

安さが美徳と思われる時代は終わったのだと思います

ちゃんとした生産物は手間暇かかるので高いのです

安かろう悪かろうとどこかで分かりながら価格に魅力を感じてしまう

この日本人の価値観が変わらない限りは偽装問題はなくならないのかもしれません

そんなことを強く思ってブログで書きました

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