大豆の世界需要拡大によって自然破壊が加速している現実があります
日本人にもとてもなじみの深い「大豆」です
その大豆の世界中が拡大することによって、南米を中心として自然破壊が加速している現実があります
株式会社 日向の鳥辺康則です
豆腐や納豆・みそやしょうゆなど日本でなじみの深いさまざまな食品の原材料となっている大豆です
そして今この大豆の生産量と消費量は世界全体で年々増加の一途をたどっています
1990年代からの30年間だけでも、3倍以上に増加しているのです
なぜそんなに世界需要が伸びてるのでしょうか?
最初はお肉に変わる「代替肉」需要が世界で爆発的に伸びていることが要因と思われましたが、それだけではないみたいです
大豆ミートなる代替肉が原因ではないのであれば、何がそれだけ大豆の消費を底上げしてるのでしょうか?
実は意外と知られてませんが、世界的に大豆は人が直接食べることがあまり一般的ではないことをご存知でしょうか?
実は世界の大豆生産量の75%は、豚や鶏・牛や養殖魚といった、家畜・家禽(かきん)の餌として使われています
大豆は植物性たんぱく質の代表格ともいうべき作物ですが、その多くが動物性たんぱく質の生産のために利用されているのです
え〜知らなかったと言う人も多いのではないでしょうか?
こうした傾向は、多くの大豆食品が利用されている日本においても同じだと言うことです
日本は比較的多くの大豆を食品として直接消費している国ですが、それでも食用に使われている大豆は全体の約30%どまりです
残り約70%は畜産の飼料用として利用しています
また国産大豆の生産量も全需要の10%未満に過ぎず実際には大半が海外からの輸入大豆です
そうなんです世界的な大豆の需要が爆発的に伸びているのは、世界中で増え続けている肉の需要なんです
特に経済成長にともない大きくなってきた中国の消費の拡大があります
中国はもともと大豆を多く生産する国の一つでしたが、現在ではその国内生産量だけでは養豚業などに必要な大豆の需要を賄うことができなくなり半分以上を輸入に頼っています
世界で人口が爆発的に伸び、みんながお肉を食べるようになったのが原因なんです
その結果、世界では何が起こってるのでしょうか?
南米のブラジルなどでは、大豆畑を広げるため森やサバンナが農地へと急拡大に改変されています
つまり生態系を壊しながら生産されているものが少なくありません
森林を伐採したり、野生動物が豊富にいる地域を農地に改変している現実があります
はたまたお金儲けのために、企業が環境破壊を積極的にやっていると言う現実です
その影響があり南米が世界最大の大豆生産地となり、国別の生産量も2019年についにブラジルがアメリカを抜いて世界一となりました
アマゾンの森林伐採やサバンナの自然破壊によって、それが実現されているのです
大豆の生産は今後さらに増加すると推測されています
世界的な穀物供給不安や、気候変動の影響から発生する天候不順による不作など、生産地が新たに開拓される懸念材料は増える一方です
これまでのように、自然を犠牲にしながら開発が続けられる状態が続けば健康的な植物性たんぱく質の大豆といえども地球環境にはよくない作物と見なされてしまうのです
こんなことをブログに書くと、だからお肉を食べなきゃいいと主張する方も多いと思います
しかし現実はすでに世界中に食肉市場を広げ多くの人の暮らしにかかわっています
かりに大豆の生産量を減らすだけならば、農業者は他の売れる作物に切り替えて、結局は自然を壊し続けてしまう可能性もあります
それら生産が自然環境に影響を及ぼしている多くの産物のなかから特に大豆について書きました
しかし実際は大豆だけでは無いのです
パーム油や木材・天然ゴムなど同様の問題を引き起こしている産物はいくつもあります
私たちにできることとは?
まずは関心を持つことです
そして自分たちが消費している商品に対してその背景を知ることです
そして、しっかりした背景の中で環境破壊に加担していない商品を選ぶべきだと思ってます
実際はその商品がどんな背景で作られているかを知らされないので難しいかもしれません
しかし、興味を持ち探し始めればきちんとした商品を見つけることもできるのです
「エシカル消費」と言うことがとても大切なのかもしれないと言うことです
今回はそんなこと思ってブログに書きました
No comments yet.