発砲スチロールは人や環境に優しいのか優しくないのか?
米国のロサンゼルス市が発砲スチロール製品の販売を禁止することを発表しました
日本国内では発泡スチロールは人や環境にやさしい素材として幅広くPRされています
株式会社 日向の鳥辺康則です
人や環境にやさしいはずの発砲スチロールをロサンゼルスはなぜ販売禁止にするのでしょうか?
米国の環境ジャーナリスト協会によると、発泡スチロールは環境に悪影響を及ぼしまた地球温暖化にも寄与するとされています
発泡スチロールの分解速度は非常に遅く、埋立てられた発泡スチロールの分解にはおよそ500年かかるといわれるほどです
しかし日本で発砲スチロールを検索すると安全で環境負荷も少ないと言うことが出てきます
具体的にはこのような表示が出てきます
発泡スチロールには環境ホルモンが含まれていません。また、主成分は炭素と水素のため、完全燃焼すれば炭酸ガスと水になり、ダイオキシンなどの有害ガスは発生しません。ただし、不完全燃焼すれば黒い煙(スス)が発生するため、他のゴミと同じように市区町村の分別基準に沿った廃棄が必要です
確かに環境ホルモンが含まれてなくて、ダイオキシンなども発生しないみたいですか生分解性がなく分解されるのにかなりの時間がかかるみたいです
いったいどっちの言い分が正しいのでしょうか?
他にも米国では、発泡スチロールの約20%は埋立処分されることなく陸か水のどこかにポイ捨てされている現実があります
しかも生分解性の発泡スチロールは存在しないのです
米国では技術的にリサイクルは可能ですが大半の施設ではリサイクルしてないと言うことらしいです
発泡スチロールがリサイクルされにくい理由として、使用済みのコーヒーカップや食品容器は簡単に洗えないことが挙げられてます
また、アース911によると企業は200ドル相当の発泡スチロールを回収するために平均1,000ドルのコストを費やしているらしく、まるで採算が合わない状態なんだとか・・・
そりゃ埋め立てたくなりますね…
2050年までの「ごみゼロ」を掲げるロサンゼルスの新たな発泡スチロール禁止条例は、レストランやコーヒーショップ・バー・小売業者などを対象に2023年4月23日に施行されます
しかしサーフボードやクーラーボックスなど耐久性の高いものや工芸品・医療機器・安全装置(救命胴衣、ヘルメット、車両衝突防止装置など)は除外される予定らしいのです
しかし日本での発砲スチロール処理方法を調べてみると意外にリサイクルされてるみたいです
発泡スチロール協会(JEPSA)のデータによると、2019年の発泡スチロールの再生利用と処理・処分は、117,879tだったとのことです
このうちマテリアルリサイクルが60,535t(51.4%)、サーマルリサイクル(発電を伴う焼却/RPF等)が44,895t(38.1%)
埋め立て処分が6,475t(5.5%)、単純焼却が5,974t(5.1%)となっており有効利用率は89.5%と言う結果みたいです
マテリアルリサイクル率が高いのは特徴みたいです
しかし、サーマルリサイクルをリサイクルと言っているのは日本くらいです
つまり燃やしていると言うことです
プラスチックもそうなのですが、なぜ世界と違う基準を持っているのでしょうか?
過去にそのことに対して書いたブログがあるので参考にしてください⬇︎
https://117kirei.com/20210429toribeblog/
1991年の調査開始時のリサイクル率はわずか12.6%だったみたいです
1998年には51.5%と半数以上がリサイクルされ、2007年には80.3%になり、2015年から2018年の4年間は90%を超えるリサイクル率となるまで努力されてるみたいです
これが本当なら米国と違ってすごい努力してると言うことですよね
しかし、いったいどっちを信じたら良いのでしょうか?
発泡スチロールは人や環境に悪いものなのか?
日本の発砲スチロール協会が発表してるように、人や環境にとても優しいマテリアルなのか?
皆さんはどう思いますか?
発泡スチロールは石油製品から作られるポリスチレンの粒(ビーズ)が原材料です
間違いなくいるのは化学物質だと言うことです
本来は自然界には存在しない物質です
それが絶対に安全安心だと言い切れるのでしょうか?
確かに日本の企業の努力は素晴らしいです
しかし生分解性がなく環境に負荷をかけている事は間違いないです
リサイクル率もサーマルリサイクルを含まないのであれば5割です
つまり50%は燃やされたり捨てられていると言うことです
メリットばかりを主張するのではなく、もっと現実的な事実を公表してほしいと思います
でなければなぜロサンゼルスは禁止にするのでしょうか?
そんな疑問が残ったのでブログに書きました
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