世界の「土」問題がいよいよ深刻化しつつある現実を我々はあまり知らない
東京大学大学院教授の鈴木宣弘氏によると、世界の「土」問題がいよいよ深刻化していると言うことらしい
いったい世界の「土」問題とはどんなことなのでしょうか?
株式会社 日向の鳥辺康則です
それは化学肥料・農薬は農業生産の大量使用により土壌の劣化をまねき「土がパサパサになってしまった」ことを示すそうなんです
もともと化学肥料や農薬には歴史があります
1940年代から60年代にかけて、いわゆる「緑の革命」が起こりました
化学肥料の大量使用と、品種改良・農機具の機械化によって穀物生産量が大幅に伸びたのです
世界から飢餓を減らしたという点では、この「緑の革命」には意義があったのです
だが一方で「緑の革命」は弊害も顕著になりたした
土にはたくさんの微生物がおり、その微生物を中心とした生態系があります
しかし、近代農業の普及により化学肥料や農薬が多用されたことで、土壌の中の微生物が減少し土の中の生態系が破壊されているのです
土壌の微生物は植物が育つうえで非常に大きな役割を果たしています
植物は太陽の光を受けて炭水化物を作り出す、いわゆる光合成を行っています
この光合成で作られた炭水化物の約4割は、実は土壌の中に放出されているのです
この炭水化物が土壌に微生物を呼び込み、その微生物がもたらすミネラルによって植物は成長することができるです
健全な土壌においては、微生物と植物がこうした共生関係を結び互いに助け合って生きている
その絶対的な調和とバランスが崩れたと言うことです
土壌の中の微生物が果たす役割はほかにもあります
植物の根には菌根菌と呼ばれる微生物が付着しています
この菌根菌は、植物の根から炭水化物やアミノ酸を吸収し窒素やリンなどの栄養分を植物に供給しているのです
化学肥料の多用によって土壌の中の微生物が減ってしまうとでこのシステムが崩れて植物の根が張らなくなってしまう
本来は植物の根がしっかり張っていれば少しの水でも植物がしっかり吸収してくれます
だが、植物の根が張らなくなると土から水を吸収する力が弱くなるのです
そのため、現代農業では以前よりも大量に水をまかなければならなくなっています
かつてよりも多くの水が必要になっており気候変動による渇水に弱くなっている
世界で深刻化している水不足に直結してると言うことです
また、土の中の微生物が死滅してしまうと生態系が崩れ土壌の保水力が失われます
「ぱさぱさ」になった土は、少しの雨でも簡単に流出してしまう
近年大雨による洪水被害が拡大している背景には、こうした土壌の劣化問題があるとも言われています
そんなふうに世界中で「土」が失われつつあります
国連FAOの発表によると世界の3分の1の表土はすでに喪失しているといいます
またいまも5秒ごとにサッカー場程度の土が流出しており、2050年には世界の90%以上の土壌が劣化してしまうといわれてます
このままでは一体どうなるのでしょうか?
われわれは、科学の進歩によってたくさんのものを得ることができました
しかし、その反面では化学物質によって失うものもとてもたくさんあったように思うのです
また化学肥料や農薬の影響は他にもあります
それは次のブログで書こうと思います
今現実に世界で起きている「土」問題に少しでも興味を持っていただきたくてブログを書きました
読んでいただきありがとうございます
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