企業の「グリーンウォッシュ」に騙されないようにしたいですね
連日メディアを見ているとサステナビリティ、エコ、SDGsといった言葉が並び今や目にしない日はない言っても過言ではないと思います
しかしそこにはマーケティングだけの環境戦略が存在するのです
株式会社 日向の鳥辺康則です
つまりは環境問題に取り組んでいるふりをして消費者のブランドイメージを高めるマーケティング戦略だけで終わっている会社も多いのです
環境問題に取り組んでいるふりをすること「グリーンウォッシュ」といいます
実際に、サステナブルな取り組みを行うブランドの製品であれば多少金額が高くても購入したいと考える人は約8割にも上るというデータもあります
ブランドにとっては「サステナブル」な取り組みを続け、「サステナブル」なブランドであると伝えることによってより多くの人に自社製品を買ってもらうことができブランド価値向上を図ることができるのです
ですからこぞって書く企業が環境問題に取り組んでいるふりをマーケティング戦略として掲げているのです
グリーンウォッシュとは、環境に配慮したイメージを連想させる「グリーン」と、ごまかしや上辺だけという意味の「ホワイトウォッシュ」を組み合わせた造語です
一見、環境に配慮しているように見せかけて、実態はそうではなく、環境意識の高い消費者に誤解を与えるようなことを言います
Volkswagen(フォルクスワーゲン)の排ガス検査スキャンダルは、悪質なグリーンウォッシングの最もひどい例の1つかもしれません
使い捨てプラスチックの会社が自然のままの風景を広告に使っているかたちで現れるかもしれないのです
ファストファッションブランドが衣料品のリサイクルプログラムを偽って宣伝しているかたちで現れるかもしれなません
例えばH&Mは2019年に「コンシャスコレクション」を発表し、オーガニックコットン・リサイクルポリエステルを使用した環境にやさしい持続可能なファッションだとするキャンペーンを世界で展開しました
すると、ノルウェー消費者庁によってこれは「グリーンウォッシュである」と指摘を受け違法であるという判断を受けてしまったのです
コンシャスコレクションは、実際にどの製品のどの生地に何%リサイクル素材を使用したのかといった具体的な根拠が示されてなかったのです
また、リサイクルポリエステルを使った環境に優しいTシャツを謳うもポリエステルTシャツは製造工程で約2万リットルと多量の水を使用する事実があります
本当にサステナブルであると言ってよいのか疑問視する声が上がったのです
また、アイルランドの格安航空会社ライアンエアーは、2019年9月に公開された広告の中で自社こそがヨーロッパの大手航空会社の中で最も環境負荷が低いと主張しました
しかし正当な裏付けがないと断定されました
さらに2020年2月この広告はグリーンウォッシュであることを理由に英国の監視委員会によって禁止処分を受けたんです
近年飛行機による移動は環境に大きな負荷をかけることが広く知られるようになり、エアライン各社はなんとかして環境にやさしい取り組みをアピールしたい思惑があったと思われます
現在のグリーンウォッシングが横行する状況から世界の消費者は疑心暗鬼になっており、5人に1人が「ブランドのサステナブルであるという主張を信用しない」と考えるほどです
諸外国はこういった虚偽の環境アピールを取り締まる制度がありますが日本では一切ありません
日本の企業は好き勝手にSDGsやサスティナブルと言う言葉を使い消費者を騙しているのです
良い例が化粧品メーカーや日用品を製造している大手企業です
サスティナブルを謳いパンフレットや容器などを環境に配慮したものに変えてるのは事実です
しかし中身のシャンプーや化粧品類、洗剤類などを変更しないのです
環境汚染の一番大きな要因は化学物質汚染です
それらの中身がどれぐらい環境に負荷をかけるか?
ここが1番大切なのに企業は語りません
日用品と言われる台所洗剤や洗濯用洗剤、柔軟剤、化粧品やシャンプー、ボディーソープなどものが化学物質汚染の原因になっているのです
そこに誰も着目もしないしメスを入れないのです
そこにメスを出たのであればすべては環境汚染の原因になり製造中止に追い込まれるからです
「グリーンウォッシング」が次々と非難され、時に「違法である」といった判決を受けるといった流れは止まりません(日本以外ですけど)
企業にとっては環境や社会に良い影響を与えるための取り組みや情報発信自体やめた方が良いのだろうか、といった考えが頭をよぎるかもしれない
しかし実際は違います
「沈黙はグリーンウォッシュよりも危険である」
COP26の場で、イケアグループ(インカ・ホールディングB.V. およびその管理下にある事業体)の社長兼CEOにジェスパー・ブロディーン氏が語った言葉です
情報を開示しないこと、未来図を示さないこと、そのための企業努力をしないことはブランドにとっても環境にとっても危険だと訴えたのです
まさにその通りだと思います
多くの方々が環境問題に意識を持ち、環境に負荷をかけない商品を選ぶような時代です
そんな中で各企業や会社は真剣に取り組まなければならないのです
一夜にしてエッフェル塔は立ちません
少しずつ真剣に努力をして環境問題のことを考えながらプロダクトしなければならない時代なのです
そんなことを強く思ってブログに書きました
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