脱プラスチックの代替品である紙製品は森林伐採とつながらないのか?

日本マクドナルドが10月7日より紙製ストロー、木製スプーン・フォーク・ナイフ・マドラーを全国のマクドナルドにて順次提供すると発表したことが話題となっている
ファミリーマートでも提供をプラスチック製のフォークから竹製の箸に切り替えました
株式会社 日向の鳥辺康則です
それによって日本マクドナルドでは年間約900トンのプラスチック削減を可能としています⬇︎

ファミリーマートでは年間約250トンのプラスチック削減を可能としています⬇︎

そのこと自体は素晴らしいのですがお客様からこんな質問をいただきました
「紙製品て木から作られると思うのだが森林伐採が進行するんではないか?」
実際は日本を含め多くの国で森林は適度に管理されているんです
それを「森林承認制度」と言います
たしかに『木を切る=森林破壊』というイメージを抱いている人は多いと思います

過剰な伐採は控えるべきではありますが、同時に森林を管理し有効活用していくことも大切だと言うことを知らない人も多いのかもしれません
日本は戦後、不足していた木材資源調達のために、 国策として各地に木を植えてきました
車で様々な都道府県を走らせていると「国有林」と言う看板をたくさん見かけます
それらが国策として植えられた木々なんです
木はおよそ40~50年で成長し現在では当時植えた木材がいつでも収穫できる状況になっています
にもかかわらず手付かずのまま放置されている森林が多く存在しているのです
森林を放置すると木が密集しすぎて本来成長すべき若木が育たなかったり、管理が行き届かず土砂崩れの原因につながったりとさまざまな問題を引き起こしてしまいます

さらに、木は成長しきると光合成の作用が緩やかになり二酸化炭素の吸収率も下がると言われています
つまり計画的に木材を収穫・植樹していくことは、健全な森林の保全のみならずCO2削減による地球温暖化防止にもつながっているという視点もあるのです
あくまでもむやみやたらに森林伐採するのではなく、計画的に有効的に活用すると言うことです
確かに世界を見ると森林伐採は大きな問題になってるからです
森林破壊の原因は、違法伐採やプランテーション・農地への転換・森林火災などさまざまあります

特にブラジルアマゾンの森林破壊面積は過去最悪になっています⬇︎
https://wired.jp/article/storythe-amazon-rainforest-may-be-nearing-a-point-of-no-return/
また、今年の異常な熱波により世界で発生した森林火災は過去最悪の記録的なものとなっています

あのビルゲイツも森林保護のために本格的に動き出してるのです⬇︎
https://news.yahoo.co.jp/articles/6b52bd1c5ecdb96e13711404f0c96a8f758db951
現在『1秒間にテニスコート約15面分の面積の森林が消失している』と言われています
そこで、世界の先進国で積極的に導入されるのが「森林承認制度」です
森林認証制度とは適正に管理されていると認証を受けた森林から取れる木材を、生産から流通・加工の全工程に認証ラベルを付けることで、持続可能な森林の活用を図る制度です
つまり、私たち消費者が認証製品を積極的に選択していくことで森林保護に間接的に貢献できる仕組みとなっています
世界には多数の森林認証制度が存在しており、なかでも国際的な認証制度として有名なのが2つあります
WWF(世界自然保護基金)を中心として発足した「FSC認証(森林管理協議会)」と欧州生まれの「PEFC認証(PEFC森林認証プログラムです

結構基準が厳しくて世界共通の10の原則と70の基準に基づいて審査が行われます
そして、生産・加工・流通に係るすべての組織が認証を受けないとダメだと言うものです
さらに、この認証はズルをしないためにも、独立した第三者機関によって中立的に審査が行われます
詳しく知りたい方は調べてみてください、ものすごく厳しい基準です
そのようなラベルがマークされているものを積極的に選ぶことが良いと言われています

一般的には、紙袋やコンビニで買うお菓子の箱などに見る「環境ラベル」と呼ばれるマークも似たようなものがあります
環境負荷低減につながる製品やサービスに付けられるマークです
他にも古紙を使っていることを示す再生紙マークや、環境に配慮した植物油を印刷インクに使っていることを示す植物油インキマークなどさまざまなマークがあります
あんまり意識してみることないかもしれませんが、探してみると比較的たくさんあることに気づきます

紙の原材料である木は自然なものです
植樹や適切な森林管理を行うことで再生可能な資源と言われています
さらに、自然由来の素材なので生分解性があり、環境に負荷をかけません
ただ、私は容易にプラスチックを上製品に切り替えるのではなく一歩踏み込んで考えてほしいとも思ってます
たとえ人が管理したとしても森林は無限にあるわけではありません
日本国内では2024年から国民一人当たり1000円、税金として徴収される「森林環境税」がスタートします

詳しく知りたい方はこちらを参照してください⬇︎
https://news.yahoo.co.jp/articles/783b09df6d5a35f9add2b7a58dda297a5fe7682c
数少ない、日本政府が国策として作り出した森林をへもっていくプロジェクトなのです
そのために国民も実は協力してると言うことです
今回はあるお客様からの質問によってこのブログを書くことになりました
そしてそのことをきっかけに私自身も森林保護や未来のことを考えてみたいと思いました
最後まで読んでいただきありがとうございます
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