いよいよ実用化が近づいてきた「培養肉」って本当に大丈夫なのか?
日本の人口は減少続けていますが、世界人口は爆発的に増え続けている現実があります
このままで行くと2050年には97億人になると見込まれているのです
株式会社 日向の鳥辺康則です
そこで出てくる問題が食料不足です
人口が増えると今の量の食肉では足りなくなり1.8倍以上の生産が必要とされています
近年は家畜から排出される温室効果ガスが気候変動に影響与えることが懸念されており、ニュージーランドでは気候変動対策として「牛のげっぷ」に課税する計画が発表されて世界的に話題を呼んでます
たしかに家畜を育てるためには、大量の飼料と水が必要です
さらに家畜を育てて加工する工程にはたくさんのCO2が排出されます
また家畜の糞尿からは温室効果ガスのひとつであるメタンガスが、それぞれ大量に発生することも問題となっています
実際に家畜によって排出される温室効果ガスは、すべての人為的な温室効果ガス排出量のうち14.5%といわれています
牛肉および牛乳用に飼育される牛がそのうちの約65%を占めている
1kgの牛肉生産には15.414リットルの水が必要となるほか、世界の農地の80%が牛の飼育に使われているそうで、家畜の飼育による環境負荷はかなり高いと言われています
しかし正直言って牛や家畜に気候危機の責任は無いのです
環境問題のことを考えるのであればお肉を食べるなと言う人もいますが私はそうは思いません
問題を据え変えるだけだと思っています
そんな中で注目されてるのが、大豆など植物性のものを使った「代替肉」や昆虫などを食べられるように加工したタンパク源の「昆虫食」などです
非常に技術が発達して、見た目や味も本物に近づいてきていると言われます
そして何よりも美味しくなってきていると言われています
しかしそれはあくまでも本物のお肉では無いのです
そこで、注目を浴びているのが「培養肉」です
一体「培養肉」とはどんなものなのでしょうか?
バイオテクノロジーにより牛や鶏、魚などの筋肉細胞を人工的に培養するのが「培養肉」です
細胞農業技術が活用されます
細胞農業とは、従来のように動物を飼育・植物を育成することなく、生物を構成している細胞をその生物の体外で培養することによって行われる新しい生産の考え方だそうです
細胞農業で生産が可能なものは、牛肉や豚肉、魚肉などの代替タンパク質だけではなく、農作物、毛皮や革、木材なども理論的には培養可能だそうです
培養肉製造では発酵において牛や鶏などの家畜から採取した動物細胞を増殖させます
そして増殖した細胞は通常の肉と同様に加工され、食用に適した状態で出荷されるとのことです
よくわかるようでわからない説明ですよね
簡単に言うと、自然界で飼育しなくても工場内でお肉が作れると言うことです
世界では、170を超える培養肉企業が存在しています
しかしまだまだ実用化は先でありコスト面や安全性の問題点などが議論されています
世界で培養肉に関して販売許可が出てるのはシンガポールだけなのです
ここ日本でも、培養肉の開発は進められています例えば、2022年3月には食品大手の日清食品ホールディングスが、日本初の「食べられる培養肉」の作製に成功したと発表しました
東京大学の竹内教授のチームでも今年3月にしゃぶしゃぶ肉位の培養肉を試食するところまで成功しています
そんな遠くない未来に培養肉が食卓に上がる日が来るかもしれません
培養肉は、飼料や水もいらずまたCO2やメタンガスもそれほど大量に発生することは無いと言われています
安全性の部分ではどうなのでしょうか?
培養肉は必須アミノ酸や脂肪プロファイルを人工的に変更できるため、従来の肉よりも健康で栄養に富んだものになる可能性があると言われています
また培養肉生産では抗生物質の投与なども必要ないため、安全面でも家畜より向上するとみられています
でも、テクノロジーの進化とともに不自然と言われる食べ物がたくさん作られることに対して、やっぱり懸念があります
工場で作られるバイオテクノロジーのお肉が必要だと言う事は、人口爆発や環境問題の観点からわかります
しかし、やっぱり不自然ですよね
不自然な食べ物を食べた結果、本当に人間の体に悪影響がないのでしょうか?
誰にもわからない未知数なのです
でも、世界は、間違いなくテクノロジーによって、様々な食糧問題や環境問題を解決しようとしています
人間が自然を超える事はないと私は思っています
人間は、自然界の一部であり、自然と共に生きているものだと思っているのです
近い将来、日本の食卓にも必ず「培養肉」が並ぶと思っています
その時皆さんはどんな判断をされますか?
そんなことを思ってブログを書きました
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