ネガティブ思考を排除しようと思うと心や体に悪影響を及ぼしてしまう可能性がある
一般的には、ポジティブ思考は良いことでネガティブ思考はマイナスな要因が多いことが取り上げられます
しかし、実際はネガティブ感情や思考があったが故に人類は生き延びられてきた歴史があるのです
株式会社 日向の鳥辺康則です
私はネガティブに感じたり考えたりするのは人間にとって必要な能力だと考えています
なぜならば、ネガティブな感情や思考のおかげで、失敗を繰り返さなくて済んだり、より正しい決断ができたりすることがあるからです
心配性な方やネガティブな思考を持っている方はある意味慎重になり失敗をしないようにガードをはることができます
毎回それが良いのかと言うと、時によっては違うシチュエーションもありますが、人間がもともと備えている防衛本能だと思っています
ネガティブな心の働きは、人間の進化の歴史の中で、私たちの脳のしくみにしっかりと刻まれてきたのです
我々の祖先が天敵に囲まれ暮らしてきた中で、同じ過ちを繰り返すと生命の危険にさらされる時代がありました
そこで、強烈なネガティブ感情があることで二度と同じ間違いをおかさないですむことを覚えたのです
ネガティブ思考の力を身につけたからこそ、我々の祖先は厳しい自然淘汰を生き抜くことができたのだと思っています
だから大切な事はネガティブな気持ちを無理矢理忘れようとしたりしないことです
忘れたり消し去ろうとすれば、身体に悪影響が起きます
人間がもともと備えている大切な機能だからです
ではどうしたら良いのか?
受け入れたらいいのです
自分のネガティブな感情や思考をきちっと見つめてあげて、受け入れるべきだと思っています
一番良くないのは人に相談することに依存してしまうことです
ヒトと自分はあくまでも違う存在です
違う思考や感情を持ってるにもかかわらず、相談して依存してしまう方が多いのです
そうやって悪徳占い師や霊感商法に騙されるのです
もちろん、ネガティブな感情は厄介なことも知っています
ネガティブな感情に対する脳の反応が、ポジティブな感情への反応より断然強いことです
これを専門用語で「ネガティビティ・バイアス」といいます
どんなに良いことや楽しいことがたくさんあっても、嫌なことが少しあると支配されてしまうと言うことです
ポジティブな感情よりネガティブな感情が印象に残りやすいのは脳の基本的なメカニズムなのです
だからこそ人間の心は難しいんです
ではどうしたらいいのか?
まずは受け入れた後は共存共生するしかないのです
ネガティブ感情を無理やり押し込めるのではなく、ネガティブ感情とうまくつき合っていけるよう心構えを養っていくのです
そんな時に少しでもお役に立てるように紹介するのが次です
認知行動療法の世界的権威であるスタンフォード大学バーンズ教授のベストセラー『Feeling Good』から、人間の心が陥りやすいネガティブな心の働きを11個ご紹介します
●1.白か黒か:「いい」か「悪い」か。「完璧」か「全然ダメ」か。物事を両極端に考えてしまい、間の「グレーゾーン」を見落としがち。
●2.極端な一般化:一回しか起きていないのに、いつでもそうだと決めつけたり、一部を見ただけで、全体がそうであると思ったりなど、一部から全体を決めつけようとする。
●3.フィルターに通す:人はすべてを見ずに、ある事柄だけに着目して判断しがち。ほめてもらっているのに、批判されたことだけが気にかかるなど。
●4.いいことを認めない:ポジティブなことが起きても、そのまま受け入れられない。うまくできたのに「単なる偶然」とか、ほめてもらっても「気を遣われているだけ」と思うなど。
●5.気持ちの決めつけ:相手の気持ちや考えを疑いなく決めつけがち。瞬間のしかめっつらを見て、相手が自分を嫌っていると決めつけるなど。
●6.未来の決めつけ:将来に悪い出来事が待ち受けているとか、いいことが起きないなど、決めつけてしまう心の傾向。失恋直後に恋人はもう一生できないと悲しみにふけったりするなど。
●7.拡大解釈、過小評価:物事を大きすぎ、もしくは、小さすぎに解釈する傾向。一回の小さなミスに心を乱され、目の前のチャンスもたいしたことがないと見すごすなど。
●8.感じたら事実:自分が感じただけなのに、一方的に事実と決めつける傾向。大親友の態度がそっけないと感じただけで、自分は嫌われていると決めつけるなど。
●9.「すべき」思考:何かを「すべき」だと決め込み、実現困難な期待を押しけてしまう。状況が一変し、実現困難な目標でも「すべき」と思い込んでつらいと思うなど。
●10.レッテル貼り:偶然だったり、一回切りの出来事から、相手の性格を決めつけてしまう。偶然起きたミスを見て、「できない人」と結論づけるなど。
●11.自分の責任:冷静に考えればすべてが自分の責任ではないのに、すべては自分の責任だと思い込む。自分が遅刻したせいで運動会が中止になったと決めつけるなど。
私たちの思考の中には事実をネガティブな方向にひん曲げる「小悪魔」たちがたくさん存在している
こんな「小悪魔たち」を意識すると自分のネガティブ感情とうまく付き合えるようになると言われています
私もそれを知って、自分の中にいる小悪魔たちと上手に付き合うようにしています
排除したり無視したりするのではなく小悪魔たちを認めてうまく付き合うのです
そんなことをある本の中から学んだのでシェアすることにしました
誰かの参考になればとてもありがたいです
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