世界の森林破壊は2022年過去最悪になった現実があります
2021年に開催された国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で2030年までに森林破壊を止め、回復させるとする宣言に100カ国以上が署名した事は世界のニュースで評価されました
しかし現実は森林破壊を止めるところが加速してるのです
株式会社 日向の鳥辺康則です
森林の喪失は大きく分けて2種類あります
一つは森林火災です
今年カナダで起こっている大規模の森林火災によって、米国の1億人以上の人の健康被害に懸念が出ています
2020年に起きたオーストラリアの森林火災では多くの動物が命を落とし国土の数%が消失しました
その他、ヨーロッパやロシアなどでも大規模な森林火災が起きています
これらの原因は異常な熱波と空気の乾燥によっての自然発火です
温暖化の問題が深刻化すればするほど森林火災が増えるのです
そしてもう一つの森林喪失は人為的なものなのです
それが人為的な森林破壊です
ブラジルのアマゾン・ガーナ・ボリビア・コンゴなどで商業活動を目的とした森林破壊が過去最悪になっています
世界の熱帯雨林の破壊を止めるどころか、ひどくなる一方だと言うことです
これらの国々の森林を加速的に破壊をして儲けてる会社があるのです
森林を破壊した土地で作られているのが畜産牛に与えられる餌などです
世界の人口増加とともに、食肉文化も大きく変わってきています
家畜の餌を確保するために、森林が伐採されているのです
また、ガーナの森林伐採の原因はチョコレートの原材料となるカカオです
日本で消費されるカカオ豆の最大の輸入国はガーナであるため、ガーナの森林減少は日本と無関係ではないのです
次から次えと森林が伐採されカカオ畑になっています
そして、現地で働く方々の児童労働や低賃金も問題になってます
ガーナではカカオ農家の収入は1日約84セント(約115円)です
その金額は世界銀行による一般世帯の貧困定義(1日の収入1.90ドル)をはるかに下回っているのです
我々が日頃食べてるチョコレートがどんな形で作られて、日本に入ってきているかを気にする人はいません
あまりにも日本人は知らなすぎてます
ボリビアの森林喪失は21年比で32%増も増えています
そこで作られているのはパーム油です
私たちが日頃使っている日用品や化粧品などに使われる原材料です
またしても日本とは無縁では無いのです
そして熱帯原生林の伐採の規模が最も大きかったのはブラジルで世界全体の43%を占めます
ここでも家畜の餌やパーム油が作られてます
経済活動と言う名の自殺行為をしてるのです
熱帯雨林は二酸化炭素を蓄える重要な役割を果たしてます
また野生生物への影響に加え、こうした森林破壊は気候変動にも重大な結果を与えているのです
22年に森林伐採により引き起こされた炭素汚染の量は、インドが年間に使用する化石燃料からの排出量と同等だったと報告に書いてあります
この現実を日本人はあまりにも知らな過ぎている
世界の100を超える国の代表が2030年までに森林破壊をゼロにすると誓ったのに現実はこの通りです
言っていることとやってることが違うんです
しかし明るい話題も少しだけあります
それは今年1月にブラジルで新しい大統領になったルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ氏です
就任からわずか5ヶ月で森林破壊が前年同期に比べ31%減少したのです
前の大統領のジャイル・ボルソナロ前政権では、森林の環境問題よりも経済優先と言うことで森林破壊が加速されていました
年平均の伐採面積はそれまでの10年間と比べ75%以上増加していたんです
それに対して国民は黙っていませんでした
新しい大統領選で選んだのが経済も大切ですが森林を守ることがもっと大切だと言う答えです
そして、わずかな期間でものすごいスピードで法律が作られ減少してるのです
これこそが政治判断とリーダーシップです
日本の政治家もほんとに見習って欲しい
またインドネシアでは森林の喪失が大幅に減少してます
マレーシアでも喪失の度合いは低い水準を維持しています
これら両方の国に共通してるのがパーム油業界への規制強化が要因と報告は見ています
法律で規制して徹底的に取り締まってるのです
本当にやる気になればできることなのにやらないと言うことです
その結果として過去最悪の森林破壊が進行しました
本当にこのままでは取り返しのつかないことになると思っています
その前に少しでも現実を知って欲しいのでブログに書きました
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