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世界を襲う「ヒートドーム現象」によって記録的な高温が続いています

11月17日(金)にはブラジルのリオデジャネイロで行われたテイラー・スイフトさんのコンサートで、23歳の女性が熱中症で亡くなるという悲しい出来事が起きました

コンサートが行われたリオデジャネイロの当日の最高気温は39.1度で、高い湿度も加わって体感温度は60度近くに達していたと言われています

株式会社 日向の鳥辺康則です

南半球はこれからようやく夏を迎えようとしています

しかしブラジルでは7月から4ヶ月連続で観測史上最も暑い異常気象が続いてるのです

ちなみにリオの11月の平均最高気温は26度です

どれだけ異常かわかりますか?

さらに11月19日にはブラジル西部のアラスワイで日中の気温が44.8度に達しブラジルの観測史上最高気温となりました

冬が来なくてそのまま1年中夏と言う異常気象が続いているのです

その影響でアマゾンでは記録的干ばつが起きています

森を流れるネグロ川の水位は統計のある過去120年間でもっとも低くなりました

またテフェ湖では水温が40度近くまで上がって、希少なピンクイルカが1週間で130頭も死んでしまいました

この観測史上最も高温をもたらしている現象は何なのでしょうか?

「ヒートドーム現象」なんです

ヒートドームとは、大気中で大規模な暖かい空気が閉じ込められ雨や寒冷前線の進入を阻害し気温を急激に上昇させる現象です

簡単に言うと高気圧が何日も同じ場所に留まり鍋の蓋のように非常に暖かい空気を下に閉じ込めたときに、ヒートドームが形成されます

これが低気圧になると線状降水帯になるのです

わかりやすく言うとそれの高気圧バージョンということです

大気上層部のジェット気流が弱くなったりすると、気圧配置が一時的に固定されることがあります

ジェット気流は通常ですと蛇行する波状パターンを持っています

しかしこの蛇行が大きくなりすぎると動きが鈍くなって静止状態になりこのときヒートドームが発生するのです

実はこのヒードーム現象はブラジルだけで発生してるんじゃないです

今年世界中で発生して記録的な高温と干ばつをもたらしてます

たとえばアジアでは中国で52.2度、タイで45.4度、ベトナムで44.2度といずれも国内最高気温(暫定)が観測されました

またアフリカ大陸のモロッコでは50度・チャドでは48度・さらに南米ペルーで42度・はたまたヨーロッパのアルバニアで44度とあちこちで新たな記録が生まれています

本当に怖いと思いませんか?

これによって全世界の気候パターンが変わってるしまったのです

熱中症など暑さの影響による高齢者の死亡率は今世紀半ばまでに現在の4・7倍になるとの報告書を国際研究プロジェクト「ランセット・カウントダウン」のチームが発表してます

特に65歳以上の高齢者は危険だと言われています

つまり環境問題は命に関わる問題なんです

他の国で起きてることが関係ないとは言えません

これから冬に突入する北半球と、夏に突入する南半球と異常なことがたくさん起きてます

さらに来年は今年よりもヒートドーム現象が全世界で起きることが発表されています

われわれは超えてはいけない一線を超えてしまったのではないかと思います

やれる事は全てやる

他人事ではなく当事者になって環境問題に取り組んでいきたいと思いました

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