いつから「お米」は悪者になったのでしょうか?
古来「瑞穂の国」と呼ばれた日本において、私達の体を作り長寿の土台となってきたのが「米」だと思うんです
しかし近年ではその「お米」が悪者になってしまっている気がします
株式会社 日向の鳥辺康則です
米どころ新潟生まれの私としては、とても違和感を覚えます
炭水化物抜きダイエットブームによりお米を食べると太ると言うイメージが完全に定着してしまっています
例えばイモやオートミールなど、ほかのデンプンと比べて白米は腸内で消化酵素によって効率よく分解されます
そのため余計なカロリー摂取につながり太りやすいと言われてしまっています
また血糖値を上げる速度が速く糖尿病合併症のリスクが上がるので健康に悪いと言う話なんです
お米が健康に悪い?
本当にそうなのでしょうか?
更にパスタ(そして全粒粉のパン)は血糖値が上昇する速度が白米より遅いので、健康面でも優れた選択肢だと多方面から言われています
つまり小麦は良くて「米」は悪いと言う理論です
これどっかで聞いたことある話ですよね?
そうなんです戦後GHQの戦略によって、大量の小麦が日本に入ってきた時とあまり変わってないのです
戦後間もない1946年に小学校でコッペパンと牛乳の学校給食がスタートし、食生活の西洋化を背景に日本の食卓には徐々に小麦が広がっていった時と大差ないんです
今では日本のお米の年間購入金額よりもパンの購入金額の方が上回っている現実があります
米を悪者にしてどんどん消費を減らされている感じがします
ちなみにご飯を炊くのに必要なのは水だけですが、パンは食品添加物や油などが多く含まれた『超加工食品』なので体への影響が心配です
日本人の免疫力を支えてきたのは2000年以上食べ続けてきたのは和食です
和食に豊富に含まれているミネラルは、副腎髄質というところから分泌されるアドレナリンという興奮ホルモンの働きのバランスを整えストレスを軽減する作用があります
なかでも米は、縄文時代の中期から晩期にかけて作られていたとの考古学的な証拠があます
長い食の歴史のなかで日本人はエネルギー源として米を食べ続けてきたのです
私たちは米に育てられた民族で、日本人の体にいちばん合っている食べ物だと思っています
そんな米には次のような効果があると言われています
(1)血行を改善して肌をつややかにする
(2)気力を健やかにする
(3)寿命を保つ
(4)心身を安らげる
(5)口内をさわやかにして弁舌をよくする
(6)消化をよくする
(7)風邪を防ぐ
(8)飢えを防ぐ
(9)渇きを消す
(10)便通を整える
体にとって“最強の健康食”といえる米だと私は思っています
欧米食の普及で長い歴史のなかで日本人を育ててきた米が食べられなくなった結果として、日本人の生活習慣病が増えているという指摘もあります
また米の糖分であるでんぷん(多糖類)は脳が働くためのエネルギー源で、米を食べると脳に糖分がいきわたって集中力が高まります
そして余ったエネルギーは脂肪ではなく、筋肉として体内に蓄えられます
米が増えるとおかずも増えやすいので太りやすくなると勘違いされますが、米を食べるだけでは太らないという学術論文があります
それでも生米を悪者にした人たちがいるんです
さらに最近では「お米」は気候変動に対しても悪者になっています
環境にとても悪い食べ物だと紹介されているのです
理由はメタンガスの排出問題を指しています
メタンと言えば、二酸化炭素の約25倍の温室効果がある気体です
世界では稲作がメタン排出量の12%を占めており、航空機が出す総量に匹敵するということらしい
日本だけでもメタン排出量の実に約42%が水田から排出されていると言われてます
稲作は温暖化の悪の根源の源なので、米を食べないようにしようと言うことです
本当にそんなに悪者なんでしょうか?
はっきり言うけど水田の働きは米を作るだけではないんです
水をためることでダムのように洪水や土砂崩れを防止する働きや、地下水を浄化して環境や生態系を維持するなど多くの役割があります
水田は毎年水を通し続けるからこそ生き続けてます
メタンガス発生源の悪の根源だからと言って、別の作物を終えることを勧めているのです
かりに一度でも畑にしてしまったら元の水田に戻すのは簡単ではありません
多くの農家は水田の多様な働きに愛着を持って懸命に米を作っているのに、減反や買取価格の抑制で米作りの場や水田そのものを奪われているのです
小麦の栽培だってメタンガスが発生するのに、問題に上った事はありません
おかしな話だと思いませんか?
誰かの何かの陰謀が渦巻いているような気がします
結論から言うと日本人は米によって育てられた民族だと思っています
新潟県出身者からこそお米の誤解を少しでも解消したいのです
だから結構長文になっちゃいました(笑)
最後まで読んで下さってありがとうございます
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