本当の意味での食料自給率って何%位なのでしょうか?
日本の食料自給率はカロリーベースで政府の公表によると38%となっています
食料自給率とは、我が国の食料供給に対する国内生産の割合を示す指標です
株式会社 日向の鳥辺康則です
実は昭和40年度には食料自給率はカロリーベースで73%あったんです
この58年間で半分近くまで下がったということです
また食料自給率には、品目別に示すものと総合的に示すものがあるあります
よく報じられているのは「総合食料自給率」です
これには、エネルギー(熱量)で換算するカロリーベースと金額換算する生産額ベースがあります
ちなみに金額換算する生産額ベースの総合自給率は67%になります
こちらの方が正しいのではと主張する方もいますが、日本では国産和牛や国産のイチゴなど高値で売られるものも多いので私は金額ベースにすると違うものになってしまうと思ってます
ちなみに他国と比べるとどうなのか?
- カナダ 266%
- オーストラリア 200%
- 米国 132%
- フランス 125%
- ドイツ 86%
- イギリス 65%
- イタリア 60%
- スイス 51%
- 日本 37%
農林水産省のホームページではこうなってます
フランスは以前は食料自給率80%でしたが国策と努力によってここまで数字を上げています
2020年の段階で食料自給率37%でしたが、今では38%と言われています
いかに日本が海外からの輸入食品に頼っているかが一目瞭然ですね
ただ品目によっては食料自給率の比較的高いものもあります
コメをはじめ野菜や魚は、比較的自給できている一方で畜産物やパンに使われる小麦などの自給率が低いために全体を押し下げているんです
都道府県別の食料自給率の差も大きいです
北海道は216%・秋田県は205%・山形県は145%・青森県は123%・新潟県は109%・岩手県は107%と100%を超えています
一方で東京都は0%・大阪府は1%で都道府県の中で低い値に引きずられれば全体の値も下がってる
ただ私はこの数字を鵜呑みにしてはいけないと思っているのです
なぜならば政府は国内食料自給率「コメ98%・野菜80%・鶏卵96%」などと説明しています
しかし米を作るときの化学肥料や農薬は海外からの輸入に頼っています
野菜の種の90%以上は海外から輸入しています
鶏のヒナもほぼ100パーセントが海外依存しているのが現状です
これらの輸入がストップしたとしたら本当の自給率はどれぐらいなのでしょうか?
2021年2月7日に放映された「NHKスペシャル」『2030 未来への分岐点(2)飽食の悪夢 水・食料クライシス』で2035年の本当の自給率が発表されていました
それによると2035年の日本の実質的な食料自給率が、酪農で12パーセント・コメで11パーセント・青果物や畜産では1パーセントから4パーセントと現在の食料自給率38パーセントを大きく下回る危機的な状況に陥ると農林水産省のデータに基づいた試算が示されました
牛肉は4%・豚肉は1%・鶏肉は2%・野菜4%です
これってやばいと思いませんか?
そもそも野菜の種の90%以上が輸入に頼っている現状を知っている日本人てどれぐらいいるのでしょうか?
タネを支配されていると言う現状です
それらのことを加味すると現在の食料自給率は18%位と言われています
2030年には12%くらいになると言われています
それでも危機感を持たない日本政府です
もし台湾有事などでシーレーンが破壊され輸入が途絶した時に深刻な食料危機が起こる事は間違いありません
ロシアがウクライナに侵攻し、またイスラエルとパレスチナ武装勢力が戦争状態となり世界は第三次世界大戦に発展するのを食い止められるかの瀬戸際にあると言われています
アジアでも中国が攻撃的な態度を強めている現実を見ると日本にとっても対岸の火事ではない
食料は外交にとっての要になるのです
その食料を握られてしまっているのが日本だと言う現実
それをちょっとでも知って欲しくてわかりやすくブログに書いたつもりです
だからこそ本当に食料危機が来ないとは言えないのです
最後まで読んでくださってありがとうございます
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