温室効果ガス削減の目標を据え置きした日本は環境先進国になれるのか?
政府は3月30日に温室効果ガスの削減目標を上乗せするのではなく、今まで通りの数値で据え置くことを発表しました
これに対して国内外から批判や失望が多く出ています
株式会社 日向の鳥辺康則です(^◇^)
2030年に13年度比で26%減らす現状の目標を国連に提出したのです
これに対し「気候の危機に対応した目標の引き上げを実施しなかったことに失望する!」と世界中から批判が相次いだのです
温暖化対策の国際枠組みである「パリ協定」は各国に削減目標の提出を求めていたのです
なぜならば、各国が策定している削減目標を足し合わせても地球の気候は3.2度上昇するとの推計があるからなんです
パリ協定は産業革命前の2度以内に抑えるということを目標に各国が協力し合うと言うことになってます
つまり今のままでの削減基準では達成できないと言うことです
ノルウェーは30年で90年比で40%削減との目標を提出していましたが、今回50〜55%に大幅に引き上げたものを提出しました
スイスも同様に大幅に削減目標を増やし50%減らす目標を提出しました
欧州連合(EU)も同様の目標を掲げられるとみられています
そんな中、アジアを代表して先進主要国の日本が早々に据え置いた目標を決めた事は、世界に失望を与えたのです
つまり、「目標を強化しなくても良い!」と言うメッセージを世界に先駆けて提出した形になりました
メディアでは小泉環境相が取り上げるしてますが、彼のせいでは無いのです
記者会見で小泉氏は残念そうに語っていました
環境省の限界はエネルギー政策を所管していないこと!
つまり小泉氏は削減目標を上乗せする努力を重ねてきたのですが、経済産業省等が反対し揉み消されたのです
内閣府不一致が表面化することを避けるために今回の発表になったのです
やっぱりここでも政治の利権争いなどがあり、誰がリーダーなのかわからない現状が起きています
非常に残念なことだと思っています
それでも世界では化石火力発電所が増え続けている現実があるのです
気候変動の影響に大きな影響与えている化石火力発電所です
石炭を燃焼させると、窒素酸化物、硫黄酸化物、水銀などの有害物質が発生し、大気汚染の原因となることが広く知られています
また石炭が燃焼した後に残る大量の灰も大問題になっているのです
他にも石炭は非常に多くの炭素を排出します
石炭火力発電より二酸化炭素だけではなくメタンガスも発生することが知られており気候変動にとって最悪の化石燃料だと考えられているのです
過去我々は石炭火力発電に頼って電力を作り続けてきました
今では代替エネルギーの進歩によるエネルギーミックスが主流になっているのです
ドイツでは2038年までに国内の石炭火力発電所全てを閉鎖すると言うことを発表しました
つまり気候変動のこともあり世界中は石炭火力発電所から手を引いていると思っていたのです
しかし実際には中国を始めとして世界各国では新しい石炭火力発電所の建設がいまだにラッシュになっているのです
もともとは石炭が使われてきた背景には、石油などのエネルギー源に比べて低コストだと言う事情がありました
しかし2020年4月に原油の先物価格が史上初のマイナス価格を記録したことで象徴しているように、近年では石油の価格が下落の一途をたどっており、石炭は相対的に高価なエネルギー源となりつつあるのです
しかし世界で新たに建設される石炭火力発電所の数は閉鎖される石炭火力発電所の数を上回っていると言う現実があるのです
中国を始めとするアジア地域では盛んに石炭火力発電所が新設されています
中国では近年、都市部での大気汚染の問題が深刻化しました
それにより中央政府は大都市の近くにある石炭火力発電所の閉鎖に乗り出したのです
中国国内の空気がかなりきれいになったみたいなニュースがSNSでも多く流れました
しかし、現実は石炭火力発電所を地方の田舎に建設することが決まっており以前よりも多くの新設の予定があるのです
都市部の空気がキレイなことをPRしながら、農村部に巨大な石炭火力発電所を作りごまかしていると言うことです
COP 25での小泉氏はベトナムでの石炭火力発電所の建設計画に反対の意思を表明し論争になった経緯もあるのです
実際には石炭火力発電所をすぐにゼロにはできないので国の政策としてエネルギーミックスが必要なのが事実です
その中でこれから建設しようとする未来の発電に関しては、クリーンエネルギー発電をもっと進めなければならないと思っています
各国で政治の利権争いや大手企業の圧力などがあり思うようにいかないのが現実です
しかし地球気候変動の問題は、地球に住む我々生物に関係してくる大きな問題なのです
新型コロナウィルス感染拡大防止に全力を尽くしつつ、さらに気候変動を最小限に抑えるための地球規模の取り込みが必要だと強く感じました
そんなことを思ってブログに書きました
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