映画「ノープ」を観て時代の変化と時流を考えてみました
先月映画館で「ノープ」を観てきました
非常に多くのメッセージが盛り込まれた映画であり見終わった後様々なことを考えさせられました
株式会社 日向の鳥辺康則です
「アス」「ゲット・アウト」のジョーダン・ピール監督による最新作です
予告編を見るとUFOに携わるホラー映画だと思ってみたら見事期待が良い意味で裏切られた
興味ある方はこちらを参考にしてください⬇︎
簡単なストーリーはこちら
田舎町で広大な敷地の牧場を経営し、生計を立てているヘイウッド家。ある日、長男OJが家業をサボって町に繰り出す妹エメラルドにうんざりしていたところ、突然空から異物が降り注いでくる
その謎の現象が止んだかと思うと、直前まで会話していた父親が息絶えていた
長男は、父親の不可解な死の直前に、雲に覆われた巨大な飛行物体のようなものを目撃したことを妹に明かす
兄妹はその飛行物体の存在を収めた動画を撮影すればネットでバズるはずだと、飛行物体の撮影に挑むが、そんな彼らに想像を絶する事態が待ち受けていた
前二作ほどの衝撃はないが一筋縄ではいかない物語
様々な人のレビューを見ると賛否両論ありますが僕は結果的にはかなり評価してます(ホラー映画としてはそんなに怖くないですから初心者でも見れます)
ぜひIMAXで見られることをお勧めします
2時間以上の映画ですがハラハラドキドキしながら最後まで引き込まれます
一部ネタバレも含むのでここから先は鑑賞した人のみ読んでください
この映画は冒頭に旧約聖書の「ナホム書第3章6節」から始まります
“私はあなたに汚物をかけ、あなたを辱め、あなたを見せものとする”
このことがこの映画を全てを語ってるかもしれません
これは”傲慢で残忍な人々に対する神の復讐の話”になります
ストーリープロットは2つの物語が中心となります
1つ目は、OJ&エメラルド兄妹がUFOを映像に収めるべき翻弄する物語
2つ目は、元・人気子役のジュープが抱えるトラウマをめぐる物語
1つ目の物語は兄妹ともに黒人さん起用されており物語の中でも映画のスタートは馬に乗った黒人騎手だと言うくだりがあります
2つ目の物語はアジア系の俳優さんが起用されております
彼は子役時代にチンパンジーが暴走し人々を襲う恐怖を味わりトラウマを抱えている
チンパンジーは猿でありアジア人はイエロー・モンキーと言われています
つまりハリウッド映画ではありえない白人を主役としない構成の中で、長年迫害に遭ってきたアジア人や有色人種の方々へが白人優位主義に対しての復讐劇でもあるのです
ジェンダー平等と言われながら現実は程遠い現実の中で監督は非常にメッセージを込めて配役を決めたのだと思います
そしてUFOだと思ってたものは空を自由自在に飛ぶ生命体だと言うことです
この生命体が次から次えと馬や人を飲み込んでいく
非常にスピルバーグ監督のジョーズや未知との遭遇感じさせます
一般的にわかりやすく言えばサメが海の中で人々を襲うプロットが、空にかわり人を飲み込む生命体になったと言うことです
このUFOみたいな生命体は、現在の成金主義や腐敗した資本主義社会のことを示しているのかもしれない
政治家の汚職や凶悪犯罪、暴露話や人々を陥れるようなSNS、メディアやインフルエンサーなど人々を飲み込む巨大なピラミッド構造の頂点みたいなものだと思っています
現在私たちはあらゆるものを見物者として消費している
つまり現在社会を生きる人々の欲望そのものが巨大な生命体と被ってしまっているのです
そして有色人種やアジア系の人たちがその犠牲になりやすい中復讐に駆り立てられる
しかし復讐を遂げる武器は拳銃やナイフではなく、ビデオカメラや写真と言う現代を象徴するツールだと言うことです
欲望の影に隠れる凶悪なものを暴露すると言うストーリー
その真実を伝えると言うプロットをピールは見事に一休のSFホラーとして仕上げています
すべては暴露される時代であり、ピラミッドの頂点はいずれは崩壊すると言う意味が含まれているように感じます
時代の変化とともに恐怖の対象が変わります
しかしどんな時代でも得体の知れないものは人々を恐怖に陥れるのです
しかし時代の時流は秘密から公開です
必ず暴露され表舞台に出てくる時代なのです
そんなことを象徴してるふうに思いました
私の個人的な感想ですが笑
とにかく劇場に行って見終わった後に深く考えてみて下さい
最後まで読んで下さってありがとうございます
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