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環境問題をテーマにしたディズニー映画「ストレンジ・ワールド もうひとつの世界」

先日子供と映画館でディズニー映画最新作「ストレンジ・ワールド もうひとつの世界」を観てきました

想像以上に素晴らしい作品だったのですべての大人に観てほしいと思っていました

株式会社 日向の鳥辺康則です

現在我々が直面している環境問題・エネルギー危機・ジェンダー差別・生物多様性などの問題が、親子関係のストーリーとともにとてもわかりやすく描かれていて感動的です

現代の地球環境問題と人々の変化を映し出したまさにディズニーの傑作と言って良いでしょう

次世代に何を残してあげられるのか?と言う問いかけがこの映画の根底のテーマになっています

簡単なストーリーはこちら⬇︎

若いころに行方不明となった偉大な冒険家の父へのコンプレックスから冒険嫌いとなった農夫サーチャー

豊かな国アヴァロニアで愛する息子のイーサンと妻と共に静かに暮らしていた

ある日、アヴァロニアのエネルギー源である植物が絶滅の危機を迎え、世界は崩壊へと向かう

この危機を救うため、サーチャーたちは地底に広がる“もうひとつの世界”へと足を踏み入れる

謎に満ちた冒険の先で、サーチャーたちを待ち受けていた世界を揺るがす秘密とは・・・

予告編を見たい方はこちらから⬇︎

https://youtu.be/K0rwOWGo3qs

この映画には様々なメッセージが盛り込まれています

その中で私が特に注目したのが2つのことです

1つ目が、親子3世代にわたっての考え方の違いと葛藤です

物語の中心になるのはクレイド家の面々

とくにパンド(エネルギーの源)の発見により農夫としてその普及に努めることを選んだサーチャー・クレイド

サーチャーの父であるり消息を絶った偉大な冒険家イェーガー・クレイド

そしてサーチャーの息子であり家業となった農家の仕事よりも冒険に憧れているイーサン・クレイドという3世代の葛藤が主軸となります

イェーガーは典型的な昭和世代の頭の固い、古い価値観の持った人間です

勇敢でマッチョ、何を犠牲にしてでも冒険の目的地へと突き進んでいく直情的な父イェーガーです

仕事を優先し家庭を顧みずに、経済の基本を作った昔ながらの人間て言うことです

それと対照的なのが周りに気を配る繊細さを持つサーチャーです

父の考え方や行動に疑問を持ち、土地を守り生産する農業従事者となるという正反対の方向に進みます

仕事や出世だけではなく自分のやりたいことを見つけて、それに進んでいく姿が保守的ではあるが強い姿勢を感じます

普通であれば親子の葛藤だけを描いているのだろうと思いますが、この作品はさらにその次の世代が登場します

それは未来の要(かなめ)になるイーサンです

彼のキャラクターは今のZ世代を反映してるように思います

10代の彼は争いや勝ち負けよりも協力し合うことを大切にし、共感心と同情心が非常に強く、利益よりも正当性を支持します

ストレンジ・ワールドのなかではイーサンの自由で非利己的な行動力が探検チームをさまざまな局面へと連れて行き、彼こそが人類の未来へのキーパーソンとなっています

現実でも大人が環境・政治・生活など多くの面で争っているなか、Z世代は地球や生活や権利を守るために歩むべき道をハッキリと大人たちに示している

イーサンというキャラクターには、制作陣が次世代に持つ尊敬と希望が感じられ、劇中のように大人たちがZ世代の声に耳を傾ければ、現実世界はきっとよくなるだろうという希望を持たせられるように感じます

そしてこの映画が素晴らしいと思う2つ目は、環境問題エネルギー問題をベースにした未来への選択です

映画では“環境”というビッグテーマをベースに、“次の世代に何を残してあげられるのか”という問いかけをしてます

最後にストレンジ・ワールドの真実が明かされたときには、それまでに見た不思議な生物や世界のひとつひとつがコマごとに頭のなかでリピートされ「なるほど、そういうことか」とすべてが理解できるカタルシスがあります

監督自体は次のようなことをはっきりと言ってます

2017年頃、本作の企画が立ち上がった時に、温暖化をはじめ改善されていない、地球環境の問題について語りたいなというビジョンはすでにしっかりとありました。作品を通じて“この地球で僕らはどう生きるか”という大きな問いかけをしたかったのです

地球環境の問題に“父と息子”の視点から向き合うことで、改めて『これから30年後、僕の子供たちが大人になった頃、世の中はどうなっているのだろうか』と考えるようになりました。今のままで行くならば子供たちにとって良い状況になっているとは思えず、僕たちが前の世代から引き継いだ地球環境とは、全く違う環境を子供たちへ引き継ぐことになるなと。果たして未来の地球は今とどんなところが異なっているのか考えはじめたのが、ストーリー誕生のきっかけでした

この映画は、実際の歴史的我々が歩んできた道の愚かさと未来へ対しての希望が描かれています

ヨーロッパからの入植者たちによる、征服と開拓の時代

石油や電気といったエネルギーを利用するようになった第二次産業革命の時代

そしてその結果、取り返しのつかない環境汚染を引き起こしてしまった現代

開拓時代は領土や生活圏を拡大させ繁栄の基礎を広げていくことが偉大なことだと考えられていました

その後入植者たちは冒険や侵略によって獲得した広大な土地で、大規模な生産活動をするようになり、ついにはアメリカを世界で最も経済的に豊かな国とすることに成功する

チャンスを感じた大勢の移民が増え続け豊かさを求めた人々がさらなる繁栄に寄与することとなる

しかしここで起こるのが公害問題です

人間の経済活動はすでに地球規模のものとなり、このまま既存のエネルギーを使い続け、便利な生活を維持していけば、人間の住む環境や生態系が犠牲になることは必至です

生態系のレベルで考えても人間の急激な発展や繁栄はむしろ自滅までのスピードを加速する行為だと考えられます

だからこそいま「サステナビリティ(持続可能性)」がさけばれている

なかでも緊急性が高いのは地球温暖化に繋がる温室効果ガス排出問題

この危機が科学的に判明しているとはいえ、いまだ社会で力を持っている人々が既存のビジネスを存続させようとし、市民の多くが便利な生活を続けたいと考えた結果“やめられない、止まらない”のが、現在の状況です

そんな歴史的背景や現実問題がわかりやすいテーマとともに、盛り込まれている素晴らしい作品になっています

すべての世代の人たちに見て欲しいディズニーの傑作です

そんなことを思ってブログに書きました

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