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米国だけの問題なのであろうか淡水魚の化学物質汚染の深刻化

先週衝撃的なニュースが流れてきました

それはアメリカの淡水魚が化学物質に汚染され非常に危険だと言うニュースです

株式会社 日向の鳥辺康則です

アメリカの川や湖で捕獲された淡水魚1匹を食べると、有毒な化学物質で汚染された水を1カ月分飲む場合と同量の化学物質を摂取してしまうという研究結果が、アメリカ・デューク大学のナディア・バーボ氏らの研究チームによって発表されたんです

たった魚を一匹食べると、化学物質に汚染された水を1ヵ月飲むのと同じって怖くないですか?

その有毒な化学物質とは?

1940年代に開発された「有機フッ素化合物(PFAS)」です

水や油をはじく特性があり、撥水スプレー・焦げ付かない調理器具・カーペット・消火剤・食品の包装容器など私たちの身近なところで使用されてきました

この化学物質の怖さについては、過去何回かブログに書いています

興味ある方はこちら⬇︎

「米国の有機フッ素化合物(PFAS)安全基準値が大幅に引き下げられまし」

https://117kirei.com/20220622toribeblog/

「もはや地球上で汚染されてない土地や大気は実在しないのが現実です」

https://117kirei.com/20220820toribeblog/

また、最近では沖縄の米軍基地から流出した有機フッ素化合物が近隣住民の飲み水に混入してると言うことで大問題になっています

「米軍基地由来の化学物質PFAS水の先は沖縄だけの問題なのでしょうか?」

https://117kirei.com/20220504toribeblog/

PFASは生物学的にも化学的にも極めて分解されにくく何十年も環境に残留するため「永遠の化学物質」と呼ばれています

これが人体に蓄積した場合、肝臓障害・高コレステロール・免疫系の低下・がんなど、さまざまな健康問題を引き起こす恐れがあるため世界的に規制が進められている化学物質です

アメリカ環境保護庁が定める安全な飲料水のPFOS基準値は0.02 pptです

米デューク大学の研究チームと共同で、自然の魚への汚染の広がりを調べるため、2013~2015年にかけてアメリカの河川や湖から採取した500以上のサンプルを分析しました

その結果今回淡水魚から検出された量は、魚1キロあたり9500ナノグラムの有機フッ素化合物が含まれていることが判明しました

研究チームによるとこうした魚をたった1匹食べるだけで、PFOSが48 ppt含まれる汚染水を1ヶ月間飲み続けたのに相当するそうです

一般に流通する魚の278倍ほどであるといいます

これは米国だけの淡水魚なのでしょうか?

当然、日本でも有機フッ素化合物の規制は強化されています

有機フッ素化合物は、日本も参加する「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)」で使用・製造・輸出入が原則禁止されるなど近年規制の強化が進められています

日本国内では、「化審法」によって製造・輸入が原則禁止です

また河川や飲み水に含まれる有機フッ素化合物の暫定的な目標値として、「1リットルあたり50ナノグラム以下」と定められています

しかし、米国の基準から比べるとはるかに緩いことがわかります

本当に日本のこの基準で大丈夫なのでしょうか?

今回さまざまな淡水魚が有機フッ素化合物に汚染されている現状を調べていくと、汚染源がわかってきたそうです

その原因についてEWGは、産業廃棄物による水質汚染だと指摘しています

産業廃棄物が河川や湖に流れ込んでいると言うことです

今かかわらず、企業側への賠償責任や責任追及は全くされていないのが現状です

イギリスのリヴァプール・ジョン・ムーアズ大学のパトリック・バーン氏はPFASについてこんなことを言っています

おそらく21世紀に人類が直面している最大の科学的な脅威です。この研究はPFASが魚から人間へ直接移動したことを示す証拠となり得るため、非常に重要です。

これってとっても怖いことですよね

知らず知らずの間に自然界が汚染され、汚染されたものを結局は人間が食している

環境汚染の現場を知れば知るほど、緊急な行動と対策が必要です

そんなことを今回のニュースから感じたのでブログに書きました

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