COP28は大成功に終わったと報道されましたが本当なのでしょうか?

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれていた第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)が13日に全会一致の合意をもって閉会しました
国連はこの合意は歴史的なもので2015年のパリ協定以来の大きな前進だと評価していますが本当なのでしょうか?
株式会社 日向の鳥辺康則です
COP28で焦点となったのが「化石燃料からの脱却」でした

しかしそのやりとりは結局は自分の国の利益を優先するやりとりでしかなかったより感じます
つまりは世界が一つとなってこの問題に立ち向かうのではなく自分の国の利益を優先する戦いになったってことです
最初の草案には「化石燃料の段階的な廃止」という文言が盛り込まれていたがサウジアラビアをはじめとした産油国などが反発したんです
これを受け「化石燃料の消費と生産を公正かつ秩序ある形で減らす」へと表現が変更され、「骨抜き」の内容になったんです
そうすると次はツバルやモルディブなど気候危機の影響を強く受けるとされている国々でつくる小島嶼国同盟(AOSIS)が批判の声を上げんです
AOSISのセドリック・シュスター代表(サモア)は「死亡診断書には署名しない」と強く反発しました
小島嶼(とうしょ)国の代表らは、自分たちが会議室にいない間に合意が結ばれたと怒りを表明しています
それらの国の立場によっての代表が披露した結果、次のような表現になったそうです
「エネルギーシステムにおける化石燃料からの脱却を、公正で秩序ある衡平な方法で実現する。重要となるこの10年間に行動を加速させ、2050年までにネット・ゼロ(温暖化ガス排出実質ゼロ)を達成する」

ある意味「化石燃料のフェーズ・アウト(段階的な完全廃止)に合意したということで評価されたみたいです
COP27で合意に至らなかった宿題がようやく叶ったということです
期待されていた「すべての化石燃料の段階的廃止」から表現は弱められてしまったものの、COPの決定文書に「化石燃料からの脱却を加速させる」と盛り込まれたのは初めてだと言うことです
「すべての化石燃料に言及したのは大きな前進だ」と評価する人が多かったのです
そしてその代わりに決められたことがあります
「世界全体の再生可能エネルギーの設備容量を2030年までに22年比3倍、エネルギー効率の改善率を同比2倍」を目指す誓約です
「エネルギーシステムにおける化石燃料からの脱却」
化石燃料発電を止めて、再生エネルギーにシフト、チェンジすることが全世界で合意したと言う話です
それに伴ってナイジェリアやウガンダ・コロンビア後進国へは高お金が支援されることにもなっています
そしてもうひとつの重要な要素は、各国が2025年までにより強力な炭素削減計画を提出するよう求められていることです
COP28では初めてグローバル・ストックテイクが行われたということです
グローバル・ストックテイクとは、パリ協定の目標達成に向けて各国が行う取り組みや進捗を評価する仕組みです

つまり言うだけではなくて、実際に行動して数値化してるのかということです
それをチェックしていくと言うことなんです
国の通信簿みたいなもんなんです
今回初めてそれが採用されます
今まで採用されてなかったことがびっくり
大ざっぱにはそんなことが決まった会議だったみたいです
そんな中で違和感を感じるのが、他の環境問題の話し合いが全くされなかったこと
プラスチック問題や森林伐採の問題・環境汚染の問題です
温暖化の原因が化石燃料だから、エネルギー変換しようと言う話だけだったんです
さらに一番のCO2排出国である中国やアメリカを誰も非難しないことです
国際問題に発展する可能性もあるので、非常に駆け引きが大きかったことを感じられます
本当にこれで温暖化は食い止められるのでしょうか?
バカじゃない限り絶対無理だと言うことわかりますよね
結局は環境問題の話し合いではなく自分たちの国の主張の話に変わってしまってるのです

本当にこれで世界が一つになって問題解決に進めるのでしょうか?
大成功に終わったCOP28と言われてますが、私はそう思いません
今後話し合いはお金の話(保証)や再生エネルギーの設備投資の話などになっていきます
結局は命よりもお金の話ばっかり
そんなことを感じたのは私だけでしょうか?
閉幕したCOP28の結果を踏まえてそう感じたのでブログに書きました
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