気候危機の臨界点が本当に近づいていると思っています
台風や豪雨などの極端な気象現象による災害の激甚化・頻発化をはじめ、南極やグリーンランドの氷床の融解による海面水位の上昇・干ばつの発生など・地球温暖化によるさまざまな影響が出始めています
特に2022年は気候危機異常事態が世界で数多く発生した年だったと思います
株式会社 日向の鳥辺康則です
もちろん「地球温暖化はお金儲けのための陰謀論だ」と主張する人もいますが、温暖化研究は予算が取れない時代から積み重ねられてきたものであるため論理的に無理があるようにも思うのです
よく地球温暖化の懐疑派の方々が出す話題が「クライメイトゲート事件」です
温暖化懐疑派がデータ捏造事件としてよく取り上げる「クライメートゲート事件」
クライメートゲート事件とは、英国イーストアングリア大学の気候研究ユニットがクラッキングされ、地球温暖化の研究に関連した電子メールと文書が公開された事件です
国際的陰謀の証拠であるとして大きな波紋を呼んだが、実は後に第三者機関の調査によって潔白が証明されています
逆に2015年にグリーンピースの調査により、温暖化懐疑派の科学者ウィリー・スーン氏が石油業界から10年間で総額120万ドルもの寄付金を受け取っていたことが明らかになっです
むしろ温暖化懐疑論こそ石油業界の陰謀である可能性が高いと思われます
仮に温暖化が本当としてもCO2が原因なのかと言う疑問もあります
CO2が温暖化の原因となる気候モデルでは、シミュレーションの結果が実際の世界平均気温の変化に近い結果を再現するのに対し、CO2が温暖化の原因とならない気候モデルでは結果が実際の世界平均気温の変化を再現できないのが現状です
IPCC第4次評価報告書では、1900年から1999年の気候のシミュレーションを行った結果、人為的な温室効果ガスの増加を考慮しないと実際の観測結果を再現できないと結論づけています
しかし現在の大気の温室効果は約5割が水蒸気で約2割がCO2によるものです
水蒸気が最も大きな温室効果を有することは事実であるがCO2が重要な役割を果たしているのは間違いないと言われています
大気中の水蒸気の量は人間活動によって直接的にコントロールできないため、気温上昇の最初のきっかけは人間が排出したCO2によるところが大きいと言われているのです
温暖化が進むことで大気中の水蒸気が増加し、さらに温暖化を促進すると考えられています
結論として地球の気温が上昇しているのは紛れもない事実であり、地球温暖化はウソではないと断定することができると言う結論です
温暖化する原因については未知の要因がある可能性は否定できないが、 2009年に行われた調査では気候学の研究に貢献している科学者の97.5%は人為的温暖化説を支持しています
そんな中でとても重要視されてる数字が「1.5℃」です
世界平均気温を産業革命前(1850~1900年平均)に比べて、1.5℃に抑えるという目標に向けて温暖化ガスの削減目標の強化と実施を進めることが世界で決められています
でもなぜ1.5℃なのでしょうか?
気象や気候は自然科学の現象です
物理や化学の現象では、よく“臨界点”が問題になります
臨界点を超えると、元の状態には戻れなくなります
いわゆる不可逆性を持つ状態となるという意味
その臨界点を超えると、地球の気候システムが崩壊を始め地球が暴走を始めてしまう状態になります
これがドミノ倒し的に起こるのです
このようなシナリオは、「ホットハウスアース(温室地球)・シナリオ」や「ポイント・オブ・ノーリターン」などと言われています
産業革命前に比べて地球の平均気温が1.5℃を超えてさらに上昇すると、温暖化が連鎖的に起こる臨界点に達してしまいます
ひとたびホットハウスアース・シナリオに入ってしまうと、人類がどんなに努力をしても気温上昇は止められなくなるのです
具体的には1.5℃まで到達すると、一気に2℃まで上昇すると言われています
もし1.5℃まで上昇すると世界の珊瑚の85%が死滅すると言われています
珊瑚は海の二酸化炭素のコントロール源と言われており、我々が排泄する二酸化炭素の3分の2は海が吸収してくれているシステムになっています
しかし珊瑚が死滅すると、海が二酸化炭素を吸収しなくなると言うのです
もしそうなると温暖化はますます加速します
また、グリーンランドの氷床や氷河の融解によって海面は現在より10~60mも上昇してしまいます
そうなれば多くの大都市で居住困難となります
また温暖化によりアマゾンの熱帯雨林やカナダの北方林が立ち枯れます
その結果として二酸化炭素の吸収が減りさらなる温暖化を招いてしまうのです
その他にもドミノ倒し的に人間がコントロールできない事態が多発するのです
そして2℃を超えてしまうと人類が過去経験したことのない世界が待ち受けているのです
つまり1.5℃を境に我々は取り返しのつかない事態まで行ってしまうのです
WMO(世界気象機関)が5月に公表した気候変動の見通しによると、2022~26年の各年の世界平均気温は産業革命前に比べて1.1~1.7℃高いと予測されています
2022~26年のいずれかの年に1.5℃上昇に達する可能性は五分五分だといいます
今世紀末などといった遠い将来ではなくこの数年のうちに1.5℃に達するかもしれないのです
今現在産業革命前と比べて1.1℃まで上昇しています
残り0.4℃です
われわれは、本当に世界一番となってこの問題に取り組めるのでしょうか?
争いや戦争行ってる場合ではありません
自分のことばかりを考えて、地球全体のことをおろそかにしてはいけないのです
そんなことを強く思ってブログに書きました
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